共産主義は間違っている!
国際共産主義勢力、文化共産主義勢力の攻勢に勝利しよう!

勝共運動による救国救世

昨年5月4日、米軍普天間飛行場の県外移設を断念した鳩山由紀夫前首相は、その理由を「在沖縄海兵隊の抑止力を学んだからだ」とした。…続きを読む

安保闘争もベトナム戦争も知らない世代に、戦後日本の安全保障と米軍基地とのかかわりを、著者の体験を交え分かりやすく語っている。…続きを読む

著者は08年まで英国の軍事専門誌『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』の日本特派員を務めた軍事ジャーナリスト。…続きを読む

産経新聞の名物記者による衝撃的なタイトルルの書である。…続きを読む

この書評は2011年5月に投稿されました。

日米同盟vs中国・北朝鮮

著/アーミテージ・ナイ、春原剛 文春新書 861円

在日米軍4万人こそ抑止力

日米同盟vs.中国・北朝鮮昨年5月4日、米軍普天間飛行場の県外移設を断念した鳩山由紀夫前首相は、その理由を「在沖縄海兵隊の抑止力を学んだからだ」とした。その抑止力とは何か、米政権で活躍してきた2人の知日派が率直に語っている。
 もっとも鳩山氏は2月13日、「抑止力は方便だった」と発言し、琉球新報社説に「これほど言葉の軽い政治家を見たことがない。そして自らの言葉に無責任な人も。万死に値する」と書かれた。少しも学んでいなかったのである。
 アーミテージ、ナイ両氏が緊急提言したのは、民主党政権によって日米関係が壊れようとしているからだ。普天間は自民党長期政権にとっても「パンドラの箱」だった。複雑な思惑に利権が絡みつき、よほど慎重に扱わないとすべてをぶち壊しにしてしまう。
 抑止力とは4万人の在日米軍が実質的な「人質」になっていることだ。春原氏が、オバマ大統領が李明博韓国大統領に「米韓関係は米国のアジア太平洋戦略の要だ」と発言したことに敏感に反応し、「日本から韓国に乗り換えるのか」と聞くと、両氏は言下に否定。「陸軍中心の在韓米軍と海・空軍中心の在日米軍とでは戦略的重さが違う」と。まして、韓国には北朝鮮が侵攻してくる恐れがある。
 日本が防衛でも自立を求めるのは当然だが、抑止力とは要するに「信用と能力だ」と言う。自立を求めるあまり信用を損なうと、角を矯めて牛を殺してしまう。米国にも、知日派が減り、中国の比重が増しているとの懸念がある。
 未曽有の大災害に見舞われた日本。昔なら大陸から攻められても仕方なかっただろう。それを防いでいるのが在日米軍である。今、彼らは「トモダチ作戦」と名づけ、被災地で救援活動を展開している。
 130カ国が日本に支援の手を差し伸べているのは、「信用」があるからだと思っていい。戦後日本が積み上げてきた歴史を菅政権は再認識し、さらに信用を高める努力をすべきだ。

この書評は2011年4月に投稿されました。

なぜ日本にアメリカ軍の基地があるのか

著/松本健一 牧野出版 1575円

当然と考える精神の危うさ

なぜ日本にアメリカ軍の基地があるのか安保闘争もベトナム戦争も知らない世代に、戦後日本の安全保障と米軍基地とのかかわりを、著者の体験を交え分かりやすく語っている。普天間基地の移設を巡る混乱と、その背景にある国民の防衛感覚に疑問を感じた出版社が、緊急出版した。
 独立国でありながら、国内に多数の米軍基地があるのを、「当然だ」と言う国民が多いことに、著者は危うさを感じている。世界は経済よりも国家のアイデンティティーを優先させる時代を迎えているのに、日本は依然として吉田茂元首相が敷いた「防衛よりも経済」の路線を進んでいるからだ。
 著者が育った群馬県太田市には、昭和39年まで米軍基地があり、今の沖縄さながらの様相を呈していた。中学3年で六〇年安保闘争を体験し、「ヤンキー・ゴー・ホーム」を叫んでいたという。著者が、一部保守派から左翼と見られる要因の一つかもしれない。
 勿論、アジアはまだ冷戦構造が終わっていないという現実を、著者は重視する。地政学的に沖縄がアメリカの東アジア戦略の重要拠点となっている以上、基地の全面的な撤去は考えられない。だから、アメリカが一番心配しているのは、日本で反米感情が高まることだ。
 今のアジア情勢で日本から米軍基地を撤去させるには、日本が憲法を改正し自主防衛力を持つしかない。その場合、今の約1兆円の防衛費は、5〜6兆円に跳ね上がる。それだけの覚悟と具体策なしに基地撤去を叫ぶ政治家は、無責任のそしりを免れない。
 著者が自主防衛にこだわるのは、国民国家の基本が国軍にあるからだ。日露戦争当時、最強の陸軍を誇ったロシアに日本が勝てたのは、ロシア軍が皇帝の軍隊であったのに対して、日本軍は国民軍だったからだ。一人ひとりが自分の郷土を守るために戦った。そんな明治の先人たちの苦労が、豊かな平成日本では失われてしまっている。その精神の再建こそ重要なのだと、行間から警鐘が聞こえてくるようだ。

この書評は2011年2月に投稿されました。

専守防衛
日本を支配する幻想

著/清谷信一 祥伝社新書 798円

見果てぬ蝦夷開拓の志

専守防衛──日本を支配する幻想著者は08年まで英国の軍事専門誌『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』の日本特派員を務めた軍事ジャーナリスト。政治的と言うよりはテクニカルに、冷静で客観的な筆致で、日本を取り巻く防衛事情について、残酷なまでに述べている。
 かつてマッカーサーが「日本は太平洋のスイスたれ」とした発言が日本の「専守防衛」姿勢に影を落としていると著者は指摘。永世中立国・スイスは徴兵制で極めて防衛意識が高い。かつて核開発を目指したが、フランスとの「核協定」によって外国の核の脅威を免れている。そうした意味では厳密な「中立」ではない。「フランスの核の傘」の内にあるからだ。そうしたスイスを遠目に見て「非武装中立論」を唱えることがいかに非現実的な幻想であるかが窺える。
 著者は「専守防衛」の本質というものを、かつての沖縄戦のような犠牲を伴う「本土決戦」を前提にした戦い方だと喝破し、「独裁国家による民主国家への侵略と、占領後の非人道的行為を、腕組みして傍観する」のが専守防衛であり、「日本人にさえ被害が及ばなければ、他国の人間がどんなに殺されようが、犯されようが構わない。また難民がわが国土に流れ込まないように警備する」ことだという。つまりこれほどの非人道的かつ自国民中心主義はない、そのことを恥とする認識が日本国民に欠如しているのだ。
 また著者は、現行の日米同盟の片務的関係ではとても「核のコードシェア」は不可能と一蹴。離島防衛に関しては、水陸両用部隊である海兵隊がぜひ必要だ、と提言している。しかも、自衛隊の出動は現行法ではあまりに足かせがありすぎるので、海上保安庁を、国境警備隊のようなものに組織再編せよ、としている。確かに船上から退去・撤収 を「お願い」するだけでは海保職員はとんでもない身の危険にさらされる、それが昨年秋の尖閣沖事件ではからずも証明されたのである。

この書評は2010年6月に投稿されました。

アメリカが日本を捨てるとき

著/古森義久 PHP新書 756円

安全保障と「日米交渉」を読む

アメリカが日本を捨てるとき産経新聞の名物記者による衝撃的なタイトルルの書である。日米安保条約締結50年の節目にこうしたシナリオの書が世に問われようとは、誰も考えなかったのではないか。坂本龍馬ら幕末の志士たちは、そもそもアヘン戦争後の中国(清)の列強による植民地化で国防に対して開眼させられたのではなかったか。観念論でしかなかった攘夷思想に、確固たる肉づけを与えたのが雄藩による軍政改革であり、勝海舟や龍馬らの「海軍への志向」であった。
 NHK大河ドラマ「龍馬伝」が話題の割には、「国防」への意識が、日本政府=与党も、世論も皆目欠如している。何かことあるごとに「戦前は悪」「人を殺我する装置としての軍隊」という「プチ平和」イデオロギーが、日本に充満しているようだ。こうした本音で安全保障を論じることができない稚拙さこそが、つまり安倍政権で克服しようとしたところの「戦後レジーム」に他ならなかった。それを「非核三原則」「密約」などと騒いでいる次元では、皮肉にも米国と「対等な関係」になることなどできないのである。
 ローマ帝国は、ローマ市民の当然の権利として「パンとサーカス」を貪り享受した。そしてローマ市民自身が国防という責務を放棄し、「異邦人」による傭兵で賄い、結局傭兵隊長オドアケルの裏切りで西口ーマは滅んだ。
 翻って今の日本は、当然のようにタダで平和を享受できていると思っている。隣の韓国では、親北朝鮮を貫いた慮武鉱左派政権ですら、米軍の段階的撤退を求めはしたが、徴兵制を廃止したりはしなかった。ところが日本は、自分の身は自分で守ろうという気概すら欠如している。
 野党としての自民党が民主党政権を「追い込み」あぐねて民主党とともに支持率を下げているのは、自民自身が米軍基地問題に関してブレているからだ。米軍が仮に海外移転するなら、自衛隊を大幅に増強しなければならない。軍事費増強するや否や、という論旨で国会追及しなければならないのにである。
 特にメディアの偏向ぶりには辟易させられる。米軍や自衛隊を厄介な荷物、「火中の栗」のように捉え感情論でしか訴えない。防衛問題の専門家の意見すら登場しない。何かバイアスがかかっているというのは穿ちすぎだろうか。
9万人の基地反対集会に沖縄県知事が出席したのは、名護市辺野古の賛成派の意見を見殺しにしたことになる。名護市長選では反対派が当選したが、大差ではなく僅差だった。半数近くが「賛成」または「受け入れ」という事実をこそ、県知事、そして政府は重く見るべきではないのか。
 沖縄は日本領ではなくあくまで「琉球」だと言い張る国が存在することを、なぜ沖縄県民は危機として感じないのか。米軍を目の敵にするという県民感情は理解できる。
 しかし、これがもし仮にロシアや中国が沖縄を占領していたらどうなったかを考えれば明白だろう。北方領土は未だに返還される気配もなく、共産中国は戦後、チベットを力づくで侵略、自治区として組み込んだ。その中国が沖縄を「日本領ではなく(中華柵封体制に組み込まれた)琉球」と認識しているのである。
 仮に沖縄県民が「米軍基地」か「中国琉球省」となるかの二者択一を、住民投票するとしたらどうか。結果は明白であろう。それほどの危機感が、少なくともメディアを通して伝わる沖縄の人々にはない。
 軍事的・安全保障的にどのような危機・リスクがあるのかを、国民に知らせぬメディアは明らかな「報道不作為」である。それがどの国にとって「利益」になるかは、明白であろう。そう考えれば、結果的に日本はおろか、米国自身がかつてメディアに敗れた「ベトナム戦争の過ち」を繰り返すことになりかねない。
 古森氏は豊富な米国人脈を駆使しキーマンの様々な意見を紹介する。そこから野党となった共和党と超党派で対日政策への合意が形成されつつある構図が見える。「日米同盟破棄」の悪夢へ手詰まりとなってからでは遅い。政府は直ちに軌道修正すべきだ。