共産主義は間違っている!
国際共産主義勢力、文化共産主義勢力の攻勢に勝利しよう!

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勝共運動による救国救世

安倍首相は8月14日、戦後70年談話を閣議決定し発表した。共同通信が14日、15日両日をかけて行った全国電話世論調査では、「評価する」が44.2%となり、…続きを読む

中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)が3月に開催された。中国がこれから1年間、どのような方向に向かうのかが決定される最も重要な会議である。…続きを読む

日本最西端の島である与那国島に、陸上自衛隊「沿岸監視隊」配備の賛否を問う住民投票が22日行われ、賛成数の632票が反対派の445票を187票上回った。…続きを読む

イスラム過激派組織の「イスラム国」に拘束された日本人2人のうち、1人が殺害されたという。…続きを読む

第47回衆院選で自民党が圧勝した。…続きを読む

中国共産主義の脅威と平和安全法制の重要性

2015年8月25日

2015年8月21日、渋谷駅頭にて行われた街頭演説の内容を動画で紹介する。国際勝共連合会長太田洪量が、中国の軍拡や経済不況などの現状をふまえ、現実味を帯びてきた台湾侵攻など東アジアにおける力による現状変更の危険性を解説し、安倍政権が進める平和安全法制の重要性について遊説を行なった。

「70年談話」歴史の教訓を未来への知恵に

2015年8月17日

安倍首相は8月14日、戦後70年談話を閣議決定し発表した。共同通信が14日、15日両日をかけて行った全国電話世論調査では、「評価する」が44.2%となり、「評価しない」の37.0%を上回っている。

韓国大統領一定の評価 中国の批判、抑制的に

懸念された中国、韓国の批判も抑制的であり、特に翌日の「8.15光復節」記念行事において、朴槿恵大統領は、「われわれとしては残念な部分が少なくないのは事実」とした上で、「日本の侵略と植民地支配が、アジアのさまざまな国と国民に苦痛を与えたことに対する謝罪と反省を根幹とした歴代内閣の立場は、今後も揺るがないと、国際社会に明確に示したことに注目する」と語り、談話に一定の評価を与えている。
 「70年談話」は周到に、緻密に練られた内容だった。そして可能なかぎり日本国民に幅広く受け入れられるようにと慎重に言葉が選ばれた。この点を高く評価したい。細谷雄一慶大教授が指摘するように(読売8月15日)、村山談話は国民のコンセンサスを作るという点では失敗だった。村山首相(当時)は1995年6月に、国家で先の大戦の総括する決議を衆議院で採択したが、野党だけでなく、与党からも多数の欠席者が出る結果となった。参議院での決議採択は強硬な反対によりできなかった。この挫折が同年8月の村山談話につながったのだ。「70年談話」が、日本の針路を拓く指針となるように期待したい。
 過去の首相談話と同じく、先の大戦を巡る「こころからのおわび」や「侵略」、「植民地支配」などの文言とともに、未来志向の表現も盛り込まれている。
 同日のNHKの番組で安倍首相は、先の大戦を巡る日本の行為について「侵略と評価される行為もあったと思う」と語った。談話では「事変、侵略、戦争。いかなる武力の威嚇や行使も、国際紛争を解決する手段としては、もう二度と用いてはならない。植民地支配から永遠に決別し、すべての民族の自決の権利が尊重される世界にしなければならない。先の大戦への深い悔悟の念とともに、我が国は、そう誓いました。(略)私たちは、静かな誇りを抱きながら、この不動の方針を、これからも貫いてまいります」と記された。
 「お詫び」に関する文言は以下のとおりである。「我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省とお詫びの気持ちを表明してきました。その思いを実際の行動で示すため、インドネシア、フィリピンはじめ東南アジアの国々、台湾、韓国、中国など、隣人であるアジアの人々が歩んできた苦難の歴史を胸に刻み、戦後一貫して、その平和と繁栄のために力を尽くしてきました。こうした歴代内閣の立場は、今後も揺るぎないものであります」
 朝日新聞は8月15日付社説で「極めて不十分な内容だった」と決めつけ、「主語はぼかされた」とし、大野博人・論説主幹は「間接的な言い方に終始」と批判した。しかしその批判は当たらない。侵略と植民地支配に関しては「我が国」と明記し、お詫びに関しても「我が国」と、主語を明確にして「今後も揺るぎない」と明言している。村山談話、小泉談話にある「私は」という表記は私的談話の印象が強く、閣議決定談話にふさわしい表記の方法ではないだろう。

過去の戦争は新秩序への挑戦 行き詰まりを「力の行使」で

注目すべき踏み込んだ内容もあった。かつて戦争に突き進んだ日本を「新しい秩序への挑戦者」と表現し、背景として1929年の世界恐慌を挙げ、「世界恐慌が発生し、欧米諸国が、植民地経済を巻き込んだ経済ブロック化を進めると、日本経済は大きな打撃をうけ」「その中で日本は孤立感を深め、外交的、経済的行き詰まりを、力の行使によって解決しようと試みました。(略)こうして、日本は世界の大勢を見失って」しまったことを挙げたのである。そして「私たちは、国際秩序への挑戦者となってしまった過去を、この胸に刻み続けます」と結んでいる。批判の声に「村山談話より後退した」との指摘があるが、「我が国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り」(村山談話)という、あいまいな表現よりさらに前進していると言えるだろう。
 さらに、慰安婦問題についても間接的に言及し「戦場の陰には、深く名誉と尊厳を傷つけられた女性たちがいたことも、忘れてはならない」と指摘した。
 「談話」には多く意味が込められている。読み解くべきことの一つは「力の行使」により外交的、経済的行き詰まりを解決しようとする勢力へのメッセージである。ロシアや「イスラム国」、なによりも中国である。2013年9月、米国・オバマ大統領が「世界の警察官辞退宣言」ともいえる演説を行ったことを契機に、中国による一方的防空識別圏が東シナ海上空に設置され、翌3月にはロシアによるクリミア半島併合、6月には「イスラム国」による一方的な新国家樹立宣言が行われ、さらに中国による南シナ海での人工島建設や東シナ海での領海侵犯行為や一方的なガス田開発がある。いずれも「力の行使」による現状変更に通じるものである。
 重要なことは、談話を踏まえて何をなすかである。先の世代に向け「謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」との記述がある。これは、日本は和解の努力を今後も続けなければならいという趣旨であろう。これから中国、韓国との首脳外交の本格化が予想される。安倍首相には、「歴史の教訓を未来への知恵として」新時代を切り拓いてもらいたい。
(国際勝共連合教宣局)

戦後70年 靖国で決意新たに

2015年8月16日

思想新聞8月15日号に掲載されている主張を紹介する。

戦後70年、今年の8月15日は格別の終戦記念日となる。この日は、わが祖国を守るために命を賭して戦い散華した英霊たちに心から感謝の気持ちを伝え、同時に戦後復興に汗と涙を流した先人たちにも思いを馳せたい。英霊たちや先人に恥じない祖国となっているか、このことも振り返りたい。
 折しも、わが国を取り巻く国際安保環境は一段と厳しさを増している。平和を口で唱えるだけでは国は守れない。我々は「平和を作りだす者」であらねばならない。
 なおざりにできないのは靖国問題である。靖国神社は明治維新以降、今日に至るまで国家の平安のために殉じた人々を祀ってきた。生前の身分や階級、宗教、性別、年齢などを問わず、等しく戦死者や殉職者を合祀し、現在は247方柱の御霊が祀られている。
 終戦直後、GHQ(連合国軍総司令部)には靖国神社を国家神道の根元として焼却しょうとする動きがあったが、駐日ローマ教皇庁代表のビッテル神父が「いかなる国家も、その国家のために死んだ人々に対して敬意を払う権利と義務がある」とマッカーサー元帥に進言し、焼失を免れた。

霊的伝統としての意義ある靖国参拝

ビッテル神父の言葉にあるように国家の為に生命を投げ出し、犠牲の道を歩んだ人はいずれの国でも「国の英雄」として崇敬されている。戦争のために命を捧げた国民のために記念碑を建立し、自国元首だけでなく、外国元首が訪問した際にも献花して慰霊、敬意を表するのが習わしである。
 慰霊はその国の伝統的形式に基づく。例えばアングリカン・チャーチ(英国国教会)を国教に据える英国ではウエストミンスター寺院に「無名兵士の墓」があり、国賓として訪問した元首はここに献花する。
 わが国では崇敬の念を伝統に則って靖国神社に合祀し体現してきた。戦後、靖国神社は国家の管理を離れて単立の宗教法人となったが、その伝統は守られねばならない。靖国信仰は「神仏共同の鎮めのメカニズム」(宗教学者の山折哲雄氏)であり、日本の霊的伝統であるからである。
 安倍晋三首相が2013年12月に靖国神社を参拝した際、本殿だけでなく、鎮霊社も参拝したのは意義深いことだった。鎮霊社は広島・長崎の原爆、東京大空襲、さらに諸外国を含めて戦場で亡くなった全ての人々を慰霊する目的で靖国神社境内に設けられたものだ。
 沖縄戦の最後の激戦地、沖縄県糸満市摩文仁(まぶに)の丘には「平和の礎」があり、国籍や軍人・民間人の区別なく、戦争などで亡くなった全ての人々の氏名が刻まれ、全国各県の出身地別の慰霊・平和祈念施設もある。こうした施設での慰霊も尊びたい。
 朝日新聞や共産党などの左翼勢力が靖国神社や祈念施設での慰霊を否定する背景には無神論、唯物論的思考があることを忘れてはならない。彼らの主張を受け入れれば、わが国の霊的支柱が崩され、亡国の道を辿ることになる。
 歴史問題ではいわゆる従軍慰安婦問題が朝日新聞のでっち上げであったことが1年前に明確になったが、靖国問題も同様である。中国や韓国は1985年以前には靖国参拝をまったく問題にしていなかった。ところが、同年に中曽根康弘首相(当時)が公式参拝すると朝日新聞が大騒ぎし、それに中韓が乗じ反日の外交手段とした。
 「A級戦犯」の合祀に反対するのもそうだ。わが国はサンフランシスコ講和条約で東京裁判の判決結果を「受諾」したが、これは刑の執行や赦免・減刑などの手続きを受け入れ、東京裁判の不法・不当性を国家として対外的に主張しないと約束したにすぎない。
 1953年8月3日の衆議院本会議において「戦争犯罪による受刑者の赦免に関する決議」を採択し(当時の社会党も共産党も賛成し満場一致)、戦犯を罪人としないことを明確にし、「A級戦犯」の刑死は国内法上の「公務死」扱いとした。

「A級戦犯」も当初問題にせず

それ以降、戦犯を日本の責任ですべて釈放したが、連合国からクレームはつかなかった。禁固7年の「A級戦犯」重光葵氏は鳩山一郎内閣で副総理・外相になり、日本初の代表として国連総会で演説し、終身刑の「A級戦犯」賀屋興宣氏は池田勇人内閣の法相になったが、国際社会から異議を唱えられたことは一切ない。
 また「A級戦犯」が1978年に合祀され、79年にこのことが海外にも報道されたが、中韓をはじめ他国から一切抗議を受けていない。当時、鈴木善幸首相は在任中も含め計8回参拝しているが、それにも抗議はなかった。
 ところが、朝日新聞はこうした慰霊をあたかも軍国主義の復活であるかのように報じ、共産中国と組んで反靖国運動を始めた。これも反日の外交手投としているのだ。こうした反日策動と戦わねば、わが国の生存は危うくなる。
 その意味で安保法案の成立と靖国問題の解決は戦後70年の日本の未来を決する重要課題である。外的な防衛力だけでなく、霊的な防衛力にも思いを馳せ、新たな国づくりに臨みたい。

中国軍の狙いと安保法制

2015年8月15日

会員専用動画「情報パック」8月号を更新いたしました。
今月号のテーマは、「中国軍の狙いと安保法制」と題し、太田洪量会長が、「中国経済・危機の構造」と題し、渡邊芳雄副会長が論説します。
 上部のメニュー「情報パック」から入り、ご覧下さい。
 なお、会員専用のため、IDとパスワードが必要です。

『世界思想 9月号』編集部だより
危機の中国経済。克服を阻む独裁体制

2015年8月11日

世界思想9月号

7月27日、上海株式市場の主要な株価を示す上海総合指数が前週末終値比8.48%下落し、3724.56ポイントとなった。これは8年半ぶりの大きな下げ幅であった。中国の実体経済の厳しさを表すもので、今の中国経済の実力だと2500ポイントまで下がると見る専門家もいる。7月15日発表された今年4~6月期の実質国内総生産(GDP)成長率は、前年同期比7.0%で横ばいとなったが、この数字を信じる人は多くない。

中国には「李克強指数」というのがあって、経済学の博士号を持つ李克強首相が遼寧省トップをしていた2007年、政府続計は信用できないとして出した「鉄道貨物輸送量」「電力消費量」「銀行融資」の3指標のことを指している。このうち、今年5月の鉄道貨物輸送量と電力消費量は、2013年8月比でそれぞれ約13%、9%下落している。不動産価格が主要20都市で上昇したではないかとの楽観的な見方もあるが、14年財政部の発表によると地方政府の財政収入の中で土地に絡んだ収入は56.2%もあり、中央政府、地方政府が組んで仕立てた価格上昇であると考えられる。以上のような点を踏まえると、実際のGDP成長率は4~5%ではないか。そう見る専門家は少なくない。
 国際決済銀行(BIS)の発表によると、14年末の中国の家計・企業・中央政府・地方政府を合わせた総債務残高は約2926兆円で、同年のGDPの233.8%に達する。最新のマッキンゼーのデータによると、国債と地方債の残高はGDP比282%となっていて、日本の200%強よりはるかに高く、新興国としては異例の高さとなっている。
 このように、中国経済は金融を緩和しても企業や地方政府は債務返済を優先せざるを得ない状況になっている。また消費者物価指数や生産者物価指数を見ると、中国経済はデフレもしくはデフレの入口と捉えざるを得ず、今後、設備が過剰で遊ばせざるを得なくなったり、また資産デフレに陥っていくリスクが大きい。

こうした状況下で中国政府の景気下支え策は、今までのインフラ、省エネ・環境保護、産業構造の高度化に資する戦略的な新興産業の推進といった分野を限定したものから、投資・投機を助長しかねない住宅市場のテコ入れ策など、なりふり構わないものに大きく変質してきている。まさしく、投資・投機を容認した住宅市場の回復やインフラ投資増強等と、それを金融面で支える銀行融資の増加といった旧態依然の方法なのである。
 「新常態」というポリシーのもとで構造改革、内需拡大を目指すはずであったのに、目の前の数字ばかり追い回して、「新常態」はどこかに飛んでしまっている。このまま行けば国有企業の改革も進まず、産業競争力が低下し、国有企業の赤字が急速に拡大するであろう。共産党独裁体制という政治的手法の延長線上で経済を運営する限り、中国経済の危機克服は手遅れになる可能性が高い。

平和安全法制の整備で日本の平和を守ろう

2015年8月7日

2015年7月18日、仙台市藤崎ファーストタワー館前にて行われた街頭演説の内容を動画で紹介する。国際勝共連合副会長渡辺芳雄が、現在、国会にて審議が行われている「平和安全法制」の重要性について遊説を行なった。

改憲で参院選の抜本改革を

2015年8月1日

思想新聞8月1日号に掲載されている主張を紹介する。

「1票の格差」を是正する参院の選挙制度改革として、「鳥取と島根」「徳島と高知」の各選挙区を統合する「2合区」を柱とした「10増10減」の公職選挙法改正案が近く国会で採択、成立する見通しである。
 同案は参院選の2合区 のほか、北海道、東京、愛知、兵庫、福岡の各選挙区の定数を各2増し、逆に宮城、新潟、長野の定数を各2減。これによって最大格差は最高裁から「違憲状態」とされた2013年参院選の4.77倍から約3倍へと縮まる。

「1票の平等」が参院の全てなのか

同案は附則で2019年参院選に向け、「選挙制度の抜本的見直しについて引き続き検討し、必ず結論を得る」としているように抜本的見直しは避けて通れない。今回の是正案で来夏の参院選を違憲状態から回避できるが、人口格差が広がれば再び、見直しを求められるからだ。
 確かに「投票価値の平等」は重要だが、その一方で都道府県を超える合区は地方自治制度を軽んじ、都市と地方の格差を一層拡大させ、地方創生に逆行するとの見方もある。
 また有権者数で「投票価値の平等」を判断するという考え方以外に方策がないわけではない。ドイツでは選出議員は実際に投票した有権者の代表とする考え方に立ち、州選挙区の投票数に応じて開票後に定数配分を行っている。わが国では地方の投票率が高く、都市部の投票率はおしなべて低いから同制度を採用すれば「1票の格差」も変化するとの指摘がある。
 こうした格差問題の以前に、そもそも参院に「1票の平等」を厳格に適用することへの疑問がある。現行憲法が規定する2院制はさまざまな弊害をもたらしているからだ。そうした憲法制度それ自体の問題を抜きにして参院改革を論じるのは一面的すぎよう。
 2院制は審議に慎重が期待できるというメリットがあり、1院で決定したことも他院で違う角度から光を当て、再考の機会が与えられるのが特徴とされる。しかし、今日のような政党政治ともなれば(選挙制度も政党政治を誘導している)、2院制の意義は減じる。
 政党は国会の論議以前に党内論議を重ねるので、同一政党が衆参いずれでも多数党なら、参院は衆院のコピーにすぎない。逆に衆参で多数党が異なれば、「ねじれ国会」となり、参院は「抵抗の府」となって国政が停滞する。
 衆院には解散があっても参院にはない。野党が参院を“人質”にとれば、国会は身動きできなくなる。衆参で役割が明確に違っていれば別だが、現行制度では似たような機能になっている。
 確かに衆院に優先権が与えられている。衆院で可決された法律案が参院で否決された場合、再び衆院にもどされ出席議員の3分の2以上の多数で可決成立する。予算は先に衆院に提出され、参院が予算案を30日以内に議決しなければ衆院議決が国会の議決となる。条約承認も同様だ。総理大臣指名も衆院が優先で、内閣不信任案は衆院でのみ議決される。
 とは言え、実際は衆院優先が機能しているとは言いがたい。法律案再議決の3分の2以上はきわめて高いハードルだ。与党が過半数を得ていても3分の2以上の議席を持たなければ、国会は機能不全に陥る可能性が高い。
 野党が参議院で多数をとって委員長ポストを独占し、審議拒否や引き延ばし戦術を駆使すれば、法律案つぶしは容易で、衆議院の再議決は事実上、不可能だ。このように見ると、2院制を定めた現行憲法は疑問だらけだ。何故(なにゆえ)の2院制なのか。その原点に立ち返って考えてみる必要がある。
 世界では英国型と米国型のふたつの2院制が存在するが、いずれの参院(上院)も「一票の格差」は問題にされていない。
 英国は世襲貴族や僧侶からなる上院(貴族院)と国民から直接選挙で選ばれた下院(庶民院)の2院制で、1911年の議会法によって下院優位の原則が確立されている。下院は財政支出に関する法案の先議権をもつなど権限が強く、上院はほとんど名誉職的存在だ。英国は立憲君主制であり、イギリス国教会を国教にしていることを根拠に貴族院を置く2院制なのだ。
 これに対して米国の場合は合衆国、つまり連邦制であることを根拠にする2院制だ。米国はそれぞれの州(ステート=国)から成り、上院は人口に関わりなく各州から2人ずつ選出され、下院は人口に比例して選出される。
 それで前回の中間選挙では人口最多のカリフォルニア州と最小のワイオミング州での「1票の格差」は66倍にものぼった。だが、上下両院で権限を明確に分けており、1票の格差は批判の対象ではない。

司法は立法府の権限に立入るな

これに対してわが国の2院制はすでに見たように特異だ。戦前は英国型だったが、戦後憲法は立憲君主制でありながら華族制度を廃止し、なおかつ明治以来の2院制を継続しようとしたので、衆参いずれも「投票価値の平等」に基づく選挙で選ばれ、両院の権限も曖昧にされた。それでさまざま矛盾を抱えている。
 こうした現行憲法の問題点を避けて選挙制度改革だけを論じるのは「木を見て森を見ず」の歪な論議に陥りかねない。その一方で今回の見直し案でも格差は3倍あり違憲との声があるが、現行法制度は選挙で選ばれることのない司法府に高度な政治的判断をゆだねていない。その意味で司法判断は慎重を期すべきである。
 いずれにしても参院の抜本改革には憲法改正が不可欠である。その視点で論議を進めていくべきだ。

勝共思想講座 疎外論
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