新年のご挨拶・活動方針
確固たる信念で未来を拓こう
国際勝共連合 会長 梶栗玄太郎
謹んで新年のお慶びを申し上げます。本連合の活動に対する皆様の暖かいご支援・ご協力に対し心より御礼申し上げます。
初めに、昨年生起した東日本大震災を天警として、さらに米国をはじめとする多くの国々の援助を天佑として受け止め、アジアと世界の平和のために責任を果たす日本となるよう一層の精進を誓うものでございます。
平成24年の幕が開けました。今年は、わが国を含む東アジア地域とこの地域に深く関わる重要な国々の指導者及び政権選択の年でございます。台湾の総統選挙、韓国の国会議員選挙と大統領選挙、ロシアの大統領選挙、中国の総書記の交代、米国の大統領選挙が行われます。当然国益が全面に押し出され、外交的、経済的衝突が表面化すると予想されております。加えて、北朝鮮は昨年末の金正日総書記の死去により、「強盛大国の大門をひらく」として位置づけた目標への対応や、金正恩後継体制の確立を巡り不安定化するでしょう。東アジアは世界の中で最も緊迫する地域となるのであります。このような緊迫と混乱の渦中においてわが国は確かな舵取りをすることができるのか。政治の現状を見れば、きわめて憂鬱にならざるを得ないのであります。
我々は何をなすべきか。ここで私の所信を述べたいと思います。アジアと世界の最大の懸念は中華人民共和国の存在であります。驚異的な経済成長は世界経済の牽引役でもありますが、同時に驚くべき防衛力の増強と高圧的行動、力によって現状を変更し支配圏を拡大していく覇権的行動は周辺諸国の脅威となっております。小さな衝突が不測な事態に拡大することもあり得ます。
冷戦の終焉は共産主義思想の終焉ではありませんでした。共産主義国がなくなったことでもありませんでした。東西対立の構造の終焉だったのです。中国は共産主義の国であり、中華思想と愛国主義でより強化された国家であるとの認識が必要であります。自国の防衛力は防衛的なものであると繰り返しますが、西欧列強により奪われた(中国が認識している)地域の回復のためには武力行使をためらわないのであります。
脅威とは意図と能力(軍事力)を乗じた内容であるといわれますが、中国の意図は共産主義思想を基礎とする新中華秩序の形成、アジアの統合、さらには全世界を視野に入れた「和諧世界(調和の世界)」実現であるとの認識が必要であります。
日本は今、重大な選択を迫られる時に備えなければなりません。備えなくして国を守ることはできず、戦いに勝利することほできないからです。
第二次大戦後の冷戦下で世界共産化を防ぎ、核戦争を回避できたのは米国の力=防衛力によるところが最も大きかったのであります。冷戦終焉後の対テロ戦争においても同じことがいえます。「世界の警察国家」米国の財政事情が急激に悪化していることにともない、財政支出削減策としての防衛予算削減と孤立主義的世論の高まりを無視することができない状況となっております。大統領と共和党の調整も今年の大統領選挙を視野に互いに譲ることができず、結局は今後10年間で1兆ドル近い国防費の削減を迫られることになりかねないのであります。
世界とりわけ東アジアにおける米国の「存在」継続が危ぶまれる中、中国の「存在」が大きくなり、中国か米国かの選択を迫られる事態の到来を想定しなければなりません。今から我々は、この事態に備えなければならないのであります。
防衛は彼我双方の信念の戦いであります。本質は戦争論、戦略戦術論ではなく思想戦であります。信念と信念の戦いであり、武力で戦っているようでありますが、本質は信念と信念の戦いなのであります。どちらが最後まで戦い抜く信念があるのかが本質であることを想起しなければなりません。戦いの根本は思想戦です。堂々と戦える正義の根拠がなければ戦いを継続できないのであります。これは間違った戦いだと思いながら戦いに勝てるはずはないのです。
冷戦の終焉から20年以上が経過し、共産主義思想とは何かを知る人が少なくなっています。危機の本質はここにあるといわねばなりません。中国に属してもいいではないか、左翼政権でもいいではないかという空気を一掃しなければならないのであります。
昨年11月17日、オバマ大統領はオーストラリア議会で「太平洋国家」宣言を行いました。歴史の帰趨はアジアであります。しかし、そのアジアは共産党一党独裁国家である中国を中心とするアジア、新中華秩序としての「和諧世界」ではないのです。
共生・共栄のアジア共同体を拓く道も並行して準備しなければなりません。それが国際ハイウェイ・日韓トンネル構想であります。日韓トンネルを日本と韓国が協力して掘ることによって、日本はアジア大陸と地続きとなり、アジア地域の活性化を促進し、一層の安定と繁栄を実現することができるのです。ともに汗を流し知恵をだし、両国とアジア、さらには世界の繁栄の道を拓くために行動するのであります。
危機はチャンスでもあります。日本と韓国、さらにオーストラリアやインドなどの自由と民主主義の価値を共有する国々との連携を強化すれば、必ず脅威を克服することができます。その上で韓半島の平和的統一を促進し、アジアの共同体、世界共同体のモデルを形成するのであります。
今年も各種の活動を通じて真の道義国家日本の創建を目指し全力を投入してまいります。旧年に倍する皆様のご指導ご鞭撻を心よりお願いするとともに被災地の一日も早い復興を御祈念申し上げ、新年の挨拶とさせていただきます。
2012年1月1日
緊急事態基本法の制定を
2011-13年に至る3年間について昨年、我々は「国難3年期間」の始まりと位置づけた。世界が大転換の時代に入り、未曾有の危機が迫ってきたからである。
外にあっては、冷戦後の世界秩序を担ってきた米国の衰退がより一層、顕著となり、これに代わって新興経済国BRICS(伯露印中南ア)が台頭、中でも共産中国が米国の覇権を奪い取ろうと、東アジア・太平洋に魔手を伸ばしてきた。
もはや冷戦時代(1945-91年)もポスト冷戦時代(92-2010年)も終わり、共産中国陣営VS自由陣営による戦後第3期の一大対決時代(2011-)に突入したのである。この戦いに敗北すれば、わが国はもとより、東アジアは共産主義の軍靴に踏みにじられる。
内にあっては、敗戦から66年を経たにもかかわらず、占領下に押し付けられた「戦後憲法」を後生大事におしいただき、国民の生命を守る国家の基本的体制作りさえ怠ってきた。「戦後レジーム」は精神よりも物質、未来よりも今、家族よりも個人を金科玉条とし文化共産主義の温床となった。その結果、国家は解体の危機に瀕し、人間の尊厳の基盤たる家族も破壊され、超少子社会となって戦後初の人口減少が始まり、遠からず日本人が存在しなくなる滅亡の淵に立たされている。
まず国際情勢を回顧しておこう。11年は「独裁者終焉の年」であった。中東においてはチュニジアの「ジャスミン革命」で23年間独裁のペンアリ大統嶺が1月に亡命、その波はエジプトに波及し、2月には30年間続いたムバラク大統領が失脚。10月には40年独裁のリビアのカダフィ大佐が殺害され、「アラブの春」が中東を席巻した。
また米同時多発テロ事件の首謀者で国際テロ組織アルカイダの最高指導者ビンラディンが5月、米軍によって殺害され、米国は10年にわたる「テロとの戦い」の最大目標を達成。そして12月、北朝鮮の金正日総書記が17年間の独裁の末に死亡した。
11年は「欧米先進国凋落の年」でもあった。米国は08年のリーマン・ショック以降、国論が分裂し迷走を続けている。その象徴は11月、米財政赤字削減を巡る超党派協議が決裂し、来連邦予算は2013年度から強制一律削減という異例の措置が発動される見通しとなったことだ。国防費は10年間で1兆ドル(約77兆円)削減され、このままでは「米軍は空洞化し、張子の虎になる」(パネット国防長官)。
一方、欧州ではギリシャの財政危機に端を発した債務危機がユーロ圏第3位の経済大国イタリアやスペインに波及し、欧州連合(EU)を脅かしている。12月にEU首脳会議を開催し財政規律を強化することを決めたが、英国がEU新基本条約の制定に反対し、解決の糸口は見いだせず、「ヨーロッパの衰退」を浮き彫りにした。欧米衰退は浮利を求める欲望資本主義の成れの果てである。
こうして欧米諸国は内向き思考を強め、これに取って代わろうと世界第2位の経済大国となった共産中国が一大攻勢を掛けてきた。3月に開催した全人代では23年連続で実質2ケタ増の軍事大増強予算を組み、空母建設やステルス戦闘機開発などにも着手した。中国は米軍に対する「接近阻止」戦略によって台湾、南シナ海、東シナ海、さらには西太平洋、インド洋も支配下に置こうと策動し、自由アジアは危機的状況に陥りつつある。
かかるときにわが国は3月11日、東日本大震災に見舞われた。マグニチュード9という国内最大、世界歴代4番目の巨大地震とそれに続く巨大津波、そして原発事故という未曾有の大災害が襲来したのである。これに対して国の対応を一言するなら、「国家機能不全」である。
時の首相、菅直人氏はしかるぺき危機管理が行えず、復旧・復興事業も遅々として進まずに被害を広げた。国家観なき市民運動家に国を委ねる愚を国民は思い知った。同時に平時しか想定せず非常事態に対応する憲法条項も法律ももたない「戦後体制」の愚にも目覚めさせられたのである。
また救助・復旧活動に自衛隊が10万人体制で投入され、有事における対応能力の高さを再確認させられた一方、国民は家族や地域の「絆」とりわけ「家族の絆」の大切さに気づかされた。
震災後、天皇・皇后両陛下は3月末から7週連続で岩手、宮城、福島の3県などの被災地をヘリコプターやマイクロバスを乗り継ぐなどしてご訪問され、被災者を励まされ続けた。国民はわが国の歴史と伝統、皇室の尊さにも思いを致した。
天皇陛下は12月のお誕生日の「御感想」において、日本が自然災害の多い国であるとして「この厳しい現実を認識し、人々の悲しみを記憶から消すことなく、工夫と訓練を重ね、将来起こるべきことに備えていかなければならない」と述べられている。
果たして政治は、将来起こるべきことに備えているだろうか。否、目先ばかりに目を奪われ、党利党略に明け暮れている。民主党政権は国際情勢の変化に対応せず、しかるべき防衛態勢も予算も組まず、抜本改革に不可欠な憲法改正からも逃避している。文化共産主義者は「家族の絆」よりも個人中心主義の国家へ誘おうと、エセ人権擁護法案や夫婦別姓、「子ども手当」、ジェンダーフリー、市民主権の自治基本条例等々の左翼施策の導入に狂奔している。
2012年は「政治の分水嶺の年」となる。台湾、ロシア、米国、韓国の大統領選、中国の総書記交代が行われ、このうち中露では「プーチンのロシア」と「習近平の中国」が登場する。
北朝鮮は金正恩後継固めへ軍事挑発やミサイル発射、核実験も予測される。韓国は4月の総選挙、l・2月の大統領選で国論二分の政治分裂を引き起こし、不安定化する。
中国では軍部を後ろ盾とする習近平氏が軍拡路線に拍車を掛ける。1月の台湾総統選の結果いかんでは「台湾危機」が起こるばかりか、中国漁船を偽装した中国軍の尖閣諸島侵犯も想定しておかねばならない。
ロシアでは政権批判をかわそうとプーチン氏が「強い指導者」を演出すべく北方領土の軍事基地化などアジア太平洋に目を注いでくる。東アジアは大動乱の時代となる。
このような内外情勢に対応するためには、日韓米を主軸に自由陣営の結束を固め、緊急事態基本法を制定し、「家族の価値」を柱に据える国造りに全力を上げ、体制・文化共産主義を打倒しなければならない。国際勝共連合は上記の五大標語と平成24年運動方針をもって果敢に国民運動を展開する決意である。
2012年1月1日
2011年のご挨拶・活動方針
日韓米同盟で東アジアの平和を
国際勝共連合 会長 梶栗玄太郎
平成23年の年頭にあたり謹んで新年のお喜びを申し上げます。
さて昨年は年頭に、もし日米同盟に亀裂が生じるならば、中国・ロシアによる覇権主義的、強権主義的動きが顕在化するであろうと指摘いたしました。さらに、その対応を誤れば「日本占領」という最悪の事態にいたると断言したのであります。その真意は、かような事態はなんとしても避けねばならないとの強い思いがあったからであり、現政権に対する警告でもありました。
ところが、残念なことに普天間飛行場移転問題においてその判断を誤ってしまいました。「覆水盆に帰らず」とは、まさにこのことであります。この事態を尻目に、中・ロ両国は力による現状(国境)の変更を臆面もなく推し進めてきております。度重なる領海侵犯と尖閣諸島沖での中国漁船体当たり事件、ロシア・メドベージェフ大統領およびシュワロフ第一副首相の北方領土訪問など、わが国の主権と領土は侵され、国民の生命と財産が危機的状況にさらされているのであります。
中国の脅威顕在化の中で、なんとか傷口を広げないようにお互いが必死に押さえているのであるという、正確な現状認識が必要です。中・ロ両国の覇権主義・強権主義の本質は、大陸帝国主義と共産主義が混在したものであり、その中核は軍事力であります。さらに北朝鮮軍の延坪島砲撃事件が重なることにより、極東アジアに「新冷戦構造」が現出しました。
この未曾有の艱難を越えて、アジアと世界の平和秩序を見出すために、わが国がなすべきことはなにか。なによりもまず、確かな力による抑止力の構築であります。現実的対応を優先せざるを得ないのであります。中国・ロシア・北朝鮮の力を背景にした戦略を阻止し、その道を転換させるためには「力による外交」「戦う外交」が必要となります。
政権交代後、日本を取り巻く外交・安保状況は悪化の一途を辿っております。「免許取り立て、試運転」だからという言い訳は、国家主権、国民の生命と財産にかかわる政権担当者には許されるものではありません。特に外交・安保に関する政府間合意は継承すべきであり、変更するにしても極めて慎重に対応しなけれ
ばならないのであります。現政権は判断を誤りました。
しかし、このような政権を選択したのは国民であり、到来する未曾有の国難に対して共同責任を負わねばならないという自覚が必要であります。本年は年頭から政局となるのは必至であり、国民が再び政権選択を迫られる可能性が大であります。
選択の要件について述べておきます。まず、中国・ロシア・北朝鮮の軍事力を背景にした外交に対する現実的対応が可能な政権を選択しなければなりません。それは「日韓米同盟」の推進であります。現在の日米同盟、米韓同盟をさらに進め、「日韓米同盟」を実現しなければなりません。経済交流、人的交流が平和構築に重要な役割を果たすことは当然でありますが、一党独裁・軍事優先の国家は、それを「経済圧力」「人質」として恫喝の材料にすることもありうることを理解しておかねばなりません。
昨年11月、北朝鮮による延坪島砲撃事件の前から、日韓で有事における情報交換を目指す防衛秘密保全に関する協議が始まっていることが明らかになりました。このような現実的、具体的対応を着実に進めていくことこそ肝要なのであります。パフォーマンスではなく、なすべきことを粛々と実行する政権を実現し、支えなければなりません。国家としてあるべき原点は「自助・自立」、そして共生・共栄の道を拓く事であります。
わが国の第一の生命線である日米同盟の深化、すなわち集団的自衛権の行使を認め防衛協力を強化しなければなりません。さらに憲法を改正し、国防の自立的努力に向けて前進しなければならないのであります。これらは、良識ある米国指導者の日本への期待であることを知らねばなりません。
そして共生・共栄の道、アジア共同体実現への道も平衡して準備しなければなりません。それが日韓トンネル構想であります。日韓トンネルを日韓が協力して掘ることによって、日本はアジア大陸と地続きとなり、アジア地域の活性化を促進し、一層の安定と繁栄を実現することができるのです。ともに汗を流し知恵をだし、両国とアジア、さらには世界の繁栄の道を開くために行動するのであります。
危機はチャンスでもあります。日韓連携が要請される中で、新しい希望的プロジェクトである日韓トンネル構想を共有に両政府が踏み切るチャンスなのであります。韓半島の平和的統一を促進し、アジアの共同体、世界共同体のモデルを形成するのであります。今年も各種の活動を通じて平和実現のビジョンと理念を啓蒙しながら、真の道義国家日本の創建を目指し全力を投入してまいります。なにとぞ旧年に倍する皆様のご指導ご鞭撻を心よりお願い申し上げ、新年の挨拶とさせていただきます。
2011年1月1日
勝共救国で国難に備えよう
国難がやってくる。平成23年を一言でいえば、
そのようになるであろう。それも一過性ではない。2011~13年に至る国難3年期間が始まったと見なければならない。
冷戦後の世界秩序を担ってきた米国の衰退が顕著となり、これに代わって新興経済国すなわちBRICs(伯露印中)が台頭、とりわけ中国が米国の覇権を奪い取ろうと、世界各地で進出を強めているからだ。東アジアはその争奪戦の真っ只中におかれるようになる。
中国は西太平洋の海洋覇権の掌握を狙い、台湾海峡の軍事的優位を強めるだけでなく、東シナ海や南シナ海、インド洋、小笠原諸島からグアムに至る「第2列島線」以東まで軍事的な作戦領域を広げようとしている。
昨年9月にはわが国固有の領土である尖閣諸島に進出し、漁船団をもって領海侵犯を繰り返させ、挙句の果てに海上保安庁の巡視船への体当たり事件まで引き起こした。
韓半島においては北朝鮮が中国を後ろ盾に金正恩後継体制を固めようと軍事冒険主義を露わにしている。昨年3月には黄海の南北軍事境界線である北方限界線(NLL)海域において韓国哨戒艦「天安」を魚雷攻撃で撃沈し46人の韓国兵士を死亡させ、11月には韓国・延坪島に対して韓国動乱が休戦した1953年以来初めての韓国領土への直接攻撃を慣行し、民間人2人を含む4人を死亡させた。
そればかりか北朝鮮は国際社会の非核化の声を無視し、従来のプルトニウム型に加え、ウラン型核兵器の開発まで行っていることが露見した。核ミサイル開発をもって大量破壊兵器の拡散をはかり世界平和を脅かし続けている。
一方、ロシアは東方支配の野望を露わにしてきた。北方領土の不法占領の固定化を目指し昨年11月にはメドベージェフ大統領がソ連時代を含めロシア国家元首として初めて北方領土の国後島を訪問し、実効支配を誇示した。
しかも胡錦濤中国主席とメドベージェフ大統領は尖閣問題で日中間が揺れる昨年9月末、中露首脳会談を北京で開き、共産主義による侵略を解放とすり換える「第2次大戦終結65周年共同声明」を発表した。日本固有の領土である尖閣諸島と北方領土を奪い取る野心を露わにしてきた。
こうした一連の動きは中露朝の新たな3国共闘が始まったと捉えなければならない。東アジア情勢は緊迫の度を強めているのである。
こうした危機は今後の3年間が山場であると見ておかねばならない。この3年で対備できなければ、それこそ亡国しかない。その覚悟をわが国は固めるべき春(とき)である。なぜ3年なのか。それは中露朝とも2012年を目指して動き始めており、その前年の11年、翌年の13年の3年間に東アジアの危機が一段と高まってくるからである。
中国は12年秋に共産党総書記が交代し、新たな総書記が13年春に国家主席にも就く。13年に胡錦濤の治世10年が終わり、新たな国家指導者が登場する。習近平国家副主席が昇格するとみて間違いない。習近平氏は昨年10月に共産党軍事委副主席に就き、ポスト胡錦濤の地位を固めた。この人物は共青同(いわゆる共産党の青年部)出身の若手幹部が多い中にあって、江沢民と同様、上海市党委員会書記から大抜擢された。「軍の七光り」で出世街道を上り詰め、人民解放軍を後ろ盾にする。 その人民解放軍の主流を占めているのが、南京軍区出身者で彼らは「台湾解放」(すなわち武力統一)を悲願とする。
台湾は12年春に総統選があり、親中の馬英九総統が再選されるか、それとも独立派の野党・民主進歩党が奪還するか、中国の台湾工作も絡み揺れ動くだろう。
ロシアは12年に大統領選挙がある。メドベージェフ大統領が退き、プーチン首相が再び返り咲く公算が高い。メドベージェフ大統領が北方領土を訪問したのも大統領選をにらんだもので、プーチン首相も「強い指導者」を演出するため今後一層、タカ派色を強める。言うまでもなくプーチン氏は旧KGB(ソ連国家保安員会)出身であり、武闘派で知られる。このように中露に2人の強硬派指導者が登場するのである。
そして北朝鮮は昨年9月末、金正日総書記の後継体制の姿を露わにさせた。3男・金正恩氏が朝鮮人民軍大将、朝鮮労働党軍事委員会副主席として登場し、後継者であることを内外に示した。北朝鮮は「強盛大国の大門を開く」とした2012年(金日成主席生誕100周年・金正日総書記70歳古希・金正恩副委員長30歳)を目指し、3代世襲を正当化する金正恩後継体制の構築へ11年は本格的に動く。実績のない金正恩副委員長の実績を誇示しようと、軍事冒険主義を強めてくる。
したがって東アジア情勢は未曾有の激動期に入る。これに対して自由陣営もまた、2013年が節目の年となる。米国では12年11月に大統領選挙がある。次の大統領は13年1月に就任し16年までの4年の任期を担う。オバマ大統領が再選されるのか、共和党が奪還するかが焦点になる。その予備選は今年秋から始まり、米国は選挙色一色に染まる。米国に親中派大統領が登場すれば、米国のプレゼンスが東アジアから後退し、東アジアが中国支配に陥れられかねない。
韓国は12年12月に大統領選があり、13年3月に李明博大統領の時代が終わり、次なる大統領が就任する。李明博路線が継承されるか、親北朝鮮・親中左派政権が登場するかで、岐路に立たされる。左派政権なら米韓関係が大きく後退し、中国の北朝鮮支配を容認し、さらに対北融和政策で韓半島情勢は中朝優位へと傾斜しかねない。
わが国では13年夏の参院選において衆参ダブル選挙が行われる公算が大である。むろん菅民主党政権の亡国的政策を打破するために解散・総選挙が早期に行われる可能性があるが、それでも国政混乱に終止符を打つことができかは13年参院選の行方にかかっている。
わが国はすでに鳩山・菅民主党政権下で、日米同盟を揺るがせ、尖閣事件では中国に屈した。新防衛大綱では南西諸島重視策を打ち出したが、防衛費や自衛隊戦力全体で見れば、相変わらず削減を続ける「平和ボケ」に終始している。日米同盟を深化させるには、集団的自衛権行使や武器輸出三原則の見直しが不可欠だが、菅内閣はすべて先送りした。
さらに内政においては家庭を破壊する選択的夫婦別姓などの文化共産主義施策を強めている。
こうした国難を超克するには、①日韓米結束でアジア太平洋を守る②中国共産党の覇権主義を許さない③家庭破壊の共産主義から日本を守る④保守再生で新憲法を制定する―という4大標語で示した方向性を確認し、それを実行しなければならない。国際勝共連合はそうした認識のもとで平成23年運動方針をもって勝共運動を展開する決意である。
2011年1月1日

