共産主義は間違っている!
国際共産主義勢力、文化共産主義勢力の攻勢に勝利しよう!

勝共運動による救国救世

共産主義家族論その1

「家族」をめぐる新たな攻防に
マルクス主義はダーウィン主義、フロイト主義と融合し、性を解き放って家庭を崩壊させようとしている

今回から共産主義家族論の批判と克服に入ります。勝共理論(『共産主義の終焉』李相憲著)においては共産主義家族論を特に章立てして論じておらず、唯物史観など他の各論の中で断片的に扱っています。ここではそれを取り出して、共産主義家族論として批判克服を行いたいと思います。
 なぜなら共産主義家族論は、冷戦が終焉して20年を経た今日、自由主義社会をその基盤から崩壊させる、いわば最も有効な「革命理論」となっているからです。とりわけ、体制転覆を公然とは主張せず、文化・思想的な側面から価値観転覆を目指す共産主義(すなわち文化共産主義)は、伝統的な家族観を壊そうと躍起となっています。それゆえ、その批判と克服は火急の課題と言えます。本シリーズは勝共思想講座の補遺として連載します。

狙われる宗教と伝統的家族

共産主義は19世紀にカール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスによって唱導され、それ以降、?ロシア革命までの共産主義の「思想形成期」?ロシア革命からソ連終焉までの「国家体制期」?それ以降の「文化・思想期」の3つに大別され、現在は第3期の共産主義(文化共産主義)と鋭く対峙していると私たちは見ています。
 「国家体制期」の共産主義(体制共産主義)はロシア革命以降、スターリンを中心にコミンテルン(国際共産党)が国際的な共産主義運動を組織し世界共産化を目指した「国際共産主義期」(1917〜53年)を経て、スターリンの死後、中ソ対立によって国際共産主義が分裂、民族主義的な「国家共産主義期」(53〜89年)となり、 これも世界的にはソ連・東欧圏の解放によって基本的には終焉しました。
 もちろん東アジアでは中国と北朝鮮、ベトナムなど共産主義国が残存しており、これら諸国を共産主義から解放する課題は残されています。しかし、それらは政治体制(一党独裁)としてのものであり、必ずしも共産主義思想が人々を支配しているわけではありません。中国では共産党員ですらマルクスやエンゲルスの文献を読まないほ ど共産主義は衰退しています。
 これに対して現在、世界中で頭をもたげてきているのが文化共産主義です。文化共産主義は体制共産主義と異なって、まず伝統的な宗教や文化、家庭基盤の崩壊を目指し、それをもって社会を根底から覆そうとするところに特徴があります。その思想的系譜については本誌の連載「ポスト・マルクスの群像」で詳しく紹介しているので、 ご参照ください。
 文化共産主義については聞き慣れないかも知れません。しかし、フェミニズム(女性解放思想)やジェンダーフリー(文化的・社会的性別破壊)と言えば、聞いたことがおありでしょう。それらを総称して文化共産主義と私たちは呼んでいます。
 文化共産主義は何を目標においているのでしょうか。ずばり結論から言うと、家族破壊、家庭崩壊です。従来の体制共産主義は、国際共産主義が世界共産化、国家共産主義が国家転覆を目標に、いずれも国家権力を奪取して共産主義体制を作ろうとしましたが、文化共産主義は性と結婚を家庭から解き放って、それによって家庭を破壊しようとするのです。ですから文化共産主義との闘いは、家族をめぐって繰り広げられていると言ってよいでしょう。
 それらの考え方の基底にあるのが、共産主義の家族観とりわけエンゲルスが示した家族観です。
 エンゲルスは、『家族・私有財産・国家の起源』(1884年)の中で、「近代的個別的家族は、妻の公然または隠然の家内奴隷制の上に築かれており、…夫は家族の中でブルジョアジーであり、妻はプロレタリアートを代表する。…近代的家族における夫の妻に対する支配の独特の性格や、夫婦の真に社会的平等を樹立する必要性ならび に方法も、夫婦が法律上の完全な同権になった時…現れる」と述べています。
 これがフェミニズム理論を初めとする文化共産主義の「原点」と言えるもので、家 族を「支配−被支配」の対立の構図をもって捉えるのが最大の特徴なのです。

ダーウィンとフロイト

文化共産主義の家族観は、マルクス主義とダーウィン主義、そしてフロイト主義(左派)がカクテルのように混ざり合っています。その混ぜ合わせ方いかんによっては、マルクス主義とは見えず、ときにはダーウィン主義やフロイト主義、あるいはそのいずれでもない自由放任主義のようにすら見えます。しかし、家族観において3者は一致しており、伝統的家族の破壊へと向かうのです。
 ダーウィン(1809〜82年)は言うまでもなく、自然選択によって生物は進化するという「進化論」を唱えた人物です。彼は自らの主張が唯物論に基づいたものであり、神の存在を否定することが明らかになって、それが破壊的な力をもつことを恐れました。案の定、無神論者は「進化論」に飛びつきました。もちろんマルクスもそうで、ダーウィンの「進化論」を共産主義の強力な味方として受け入れたのです。
 エンゲルスが「ダーウィンが生物界の発展法則を発見したように、マルクスは人間の歴史の発展法則を発見しました」と述べているように、マルクス主義とダーウィン主義は今日まで二人三脚で「事物は闘争によって発展する」(マルクス)「生物は生存競争によって進化する」(ダーウィン)と唱え、無神論・闘争理論を世界に押し広げる役割を担っているのです。
 一方、フロイト(1856〜1939年)は、ダーウィンの進化論に影響され、キリスト教の精神主義に反発し、人間は本来、リビドーという性的エネルギーによって動かされている存在であると見ました。医者であった彼は、身体に原因がないのに病気になる神経症(ヒステリー)に強い関心を抱き、この病気の原因は心の奥底の傷であって、それは幼児期に受けた性的な傷によってもたらされたと考えたのです。人間の心を根底から揺り動かしているのが性的エネルギーと捉えたからです。
 しかし、フロイトは「人間が性的な本能によって操られた動物」となれば、破壊的な結果をもたらすことになると、ダーウィンと同じように恐れました。彼はその後、人間の心にはイドという動物的、本能的な 衝動の宿る部分があるが、それだけでなく、イドのエネルギーをコントロールする自我(エゴ)があり、さらには自我の核心として超自我(良心)があると主張します。
 しかし、フロイトの恐れは現実のものとなります。弟子のライヒ(1887〜1957年)は「全ての人間はオルガスム(性的快感)を求めて生活している」との性欲理論を打ち立て、さらにマルクーゼ(1898〜1979年)はリビドーの抑圧を取り除いてエロスを解放し、性的欲動を実現する「エロス文明」を提唱します。
 ここに至ってフロイトのリビドー理論(すなわち性的欲望による闘争理論)はマルクス主義と融合します。ポール・A・ロビンソンは「フロイトはヨーロッパ社会思想における批判的推進力の相続人、カール・マルクスのあの族譜にぞくする予言者としてその真姿をあらわにしている」「マルクスが十九世紀に担った役割に匹敵する役割を二十世紀に担ったフロイトなる人物」(『フロイト左派』せりか書房)とまで述べています。

3者融合で思想的拠点に

マルクス主義とダーウィン主義、そしてフロイト主義(左派)は図のような共通思考をもっています。この3者は融合しあって文化共産主義の大きな思想的拠点となり、唯物・無神論、革命・闘争論を受け入れない宗教や伝統的家族を崩壊させるため、性と結婚の解放を唱えているのです。
 性を家族に限定しないフリーセックスを公然と認め、さらに事実婚や同性婚など「多様な家族」を奨励し、人間社会の最小の「公」の単位である従来の家族を消滅させようとしています。そして個人がエゴ丸出しで生きていける社会を理想とするのです。こんな社会を認めれば、家族はおろか先祖や子孫という生命の連続性、縦的な価値も消滅し、一代限りの動物社会へと堕落してしまうでしょう。人間を「アトム化」し動物に引きずり下ろそうとしているのが文化共産主義にほかなりません。
 共産主義の間違った家族観を批判し、代案を提示して国民を善導しなければ、私たちの日本は消えてしまいます。文化共産主義との闘いは、国家存亡の闘いなのです。

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