文化共産主義の脅威 - 同性婚について

 アメリカで2015年、同性婚が合法化されました。米連邦最高裁の9人の判事のうち4人が反対をしましたが、5人が賛成したことによります。反対を主張したジョン・ロバーツ判事は、「同性婚を認めると一夫多妻も認めることになる」とその理由を述べました。そしてアメリカでは実際、この判決以降「2人目の妻」との婚姻届を裁判所に提出するケースが相次いでいます。やはり同性婚は合法化すべきではありませんでした。

 他にもアメリカでは多くの問題が起きています。たとえばワシントン州で生花店を経営していたある女性が、同性婚へのフラワーアレンジメントの依頼を断ったことを有罪とされてしまいました。

 彼女は同性愛者に理解のない人物では決してありませんでした。同性愛者の顧客から注文があれば喜んで生花を売り、従業員としても何人もの同性愛者を雇用していました。

 ところが彼女は、結婚式という人生の重大な式典におけるフラワーアレンジメントは、全身全霊で取り組まなければならない仕事と考えていました。そこで彼女の信仰(キリスト教)に反する同性愛者の挙式では、応じられないと判断したのです。彼女は依頼した顧客の手を握り、丁寧に理由を述べて断りました。

 ところが顧客はこれを不法な差別として訴えました。結局彼女には罰金1000ドル(約10万円)の支払いが命じられてしまいました。

 

 またオレゴン州では、ケーキ店を経営する夫妻が同性婚の挙式にケーキを焼くのを拒んだところ、13万5000ドル(約1600万円)の罰金が命じられました。この金額には、顧客の精神的損害への賠償金などが含まれているといいます。

 さらにアメリカでは、教育省の公式文書における「父親・母親」という表記が、「親1・親2」(Parent1、Parent2)に置き換えられてしまいました。今後もこの傾向は広がるのでしょう。このままでは、アメリカから「父親・母親」という言葉がなくなってしまうかもしれません。

 

 日本では同性婚に対して、「同性婚を法的に認めても誰にも迷惑はかからない。認めてあげればいいんじゃないか」という意見があります。一見すると同性愛者に配慮を示す、正しい意見であるように見えます。しかしこれは誤りです。上述のアメリカの例がそれをはっきりと示しています。ここではその具体的な理由を三つ示してみましょう。

 第一に、思想信条の自由が侵害されます。生花店とケーキ店の店主の例です。同性婚を認めることは、単に同性愛者が満足する、同性愛者が保障されるということだけにとどまりません。同性愛者以外にも、同性婚を認めるよう強制することになるのです。ではその人たちに思想信条の自由は損なわれてもよいのでしょうか。「同性愛者を差別してはならない」といいながら、異性愛者は差別してもいいのでしょうか。これはいわゆる逆差別です。

 第二に、婚姻の価値が相対化されます。上述の「2人目の妻」との婚姻届提出のケースです。同性愛と異性愛を「真剣に愛し合っているという点で同じだ」として法制化するなら、「2人目の妻」「3人目の妻」も同様になってしまいます。やがて乱婚が正当化され、社会は混乱に陥るでしょう。

 第三に、社会から「父親・母親」という概念がなくなってしまいます。上述の公式文書の例です。同性婚合法化の効果は同性愛者だけに適用されるのではありません。社会全体、特に行政機関に及びます。しかし子供にとって父親と母親は両者ともにかけがえのない存在です。その概念が消えれば、子供の発達にとって大変な損害となるでしょう。

 

 私たちは決して、同性愛者を否定しているわけではありません。また、同性愛者が結婚のような生活を営んではならないと言っているのではありません。思想信条の自由は保障されるべきであり、その権利は同性愛者でも異性愛者でも同じだからです。

 しかしこのことと、法律で同性婚を認めることとは全く違います。もし同性婚を法的に認めると、上述のように社会全体の価値観が変わってしまうからです。

 その最大の影響を受けるのはやはり子供です。日本の民法では婚姻の手続きは容易ですが、離婚はかなり複雑です。その理由は子供を守るためです。つまり婚姻に関わる問題は、当事者(大人)の権利だけではなく、子供が受ける影響を最大限考慮しなければならないのです。

 

 その意味で、日本で同性婚を法的に認めるべきでは決してありません。同性婚を認めれば、ますます個人主義に拍車がかかり、家庭の価値が失われ、子供の福祉が損なわれるでしょう。私たち国際勝共連合は、以上の理由で同性婚合法化に断固として反対します。

 

 第二章「共産主義の脅威」は以上です。
 続く第三章では、共産主義の脅威に打ち勝つために必須の「勝共理論」についてご説明します。

 

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