憲法守って国滅ぶ―。これは今、最も心に響いてくる警句ではあるまいか。石油が途絶えても、領土が脅かされても、何があっても「憲法を守れ」と憲法学者たちは叫ぶのである。国民が飢え、あるいは死に至らされても「憲法を守れ」と左翼オールドメディアは言い続けるのである。いったい憲法とは誰の為のものなのか。国民よ、「憲法を守れ」という欺瞞に惑わされるな。偽りの声に耳を貸すな。今こそ、「国民を守れ、領土を守れ、日本を守れ」と叫ばねばならない。
「憲法守って国滅ぶ」とは今から30年以上も前に慶応大学名誉教授の小林節氏が著された本の題名である(KKベストセラーズ=1992年刊)。「この国で一番尊い存在は私達、国民大衆であり、憲法などはその私達が幸福に暮すための道具にすぎないのである」。憲法があって国民があるのではなく、国民があって憲法がある。主客を間違えてはならないと小林氏は訴えていた。
「権威ある者」を偽装する憲法学者
今、護憲を叫んでいるのはマルクス主義に傾倒する左翼御用学者と、その弟子筋に当たる左翼政治家、左翼ジャーナリストたちである。彼らは国を滅ぼしたいのである。憲法学会とか、学術会議とか、大新聞社とか、「権威ある者」のように語り、人々を惑わせるのだ。
小林氏によれば、1990年頃、憲法学者の世界は8割が左、2割が右で、その「左8、右2」という学者の構成がそのまま日本学術会議の法学者の構成に反映されていたかと言えば、全くそうではなく「当時の学術会議では、丸めて言えば、ほぼすべてが左で独占されていた」のである(毎日新聞2020年10月23日付ネット版)。
それが「権威ある者」のように振舞う左翼学者である。2020年に菅義偉首相(当時)が学術会議の推薦した新会員候補105人のうち6人の任命を見送った「日本学術会議正常化問題」を思い起こしてみよう。その6人こそ「権威ある者」の象徴である。それは以下の者たちである。
①松宮孝明・立命館大学教授=2017年に国会の参考人質疑で改正組織犯罪法について「戦後最悪の治安立法」と発言、②宇野重規・東大教授=「安保関連法に反対する学者の会」や憲法に従った政治のための行動を訴える「立憲デモクラシーの会」の呼びかけ人、③小沢隆一・東京慈恵会医科大教授=「反対する学者の会」の署名を集め、野党推薦の公述人として安保関連法を「憲法9条に反する」と発言、④岡田正則・早稲田大学教授=「安保関連法の廃止を求める早稲田大学有志の会」呼びかけ人、辺野古反対の声明発表、⑤加藤陽子・東大教授=「立憲デモクラシーの会」呼びかけ人、「特定秘密保護法案に反対する学者の会」発起人、⑥芦屋定道・京都大学教授=「安保関連法に反対する学者の会」賛同者である(肩書は当時のもの)。いずれも名うての左翼学者である。
学術会議の人文・社会系初の会長に就任した広渡清吾・東大名誉教授(2011年、会長選出)は安保関連法を「戦争法」と名付けて野党共闘を目指す市民連合の呼びかけ人、かつ「安保関連法に反対する学者の会」の呼びかけ人で、国政選挙では共産党など野党候補の応援に懸け付け、野党連合政府の樹立を叫ぶ人物である。こういう左翼学者たちとその弟子筋の政治家、ジャーナリスト、そして共産主義集団(日本共産党、社民党等)が今、憲法改正に反対し、「憲法守って国滅ぶ」を体現しようとしている。
思い起こしてみよう、ロシアのウクライナ軍事侵略を。プーチンは地上からウクライナという国を抹殺しようと企てた。それを許せば、まさに国滅ぶである。単に国滅ぶだけでなく、ウクライナ人自体が葬り去られ、民族浄化の憂き目に遭う。
2022年にノーベル平和賞を受賞したウクライナの人権団体「市民自由センター」代表、オレクサンドラ・マトビチュク氏は「(露の)占領は戦争の一形態であり、強制移送、拷問、性的暴力、アイデンティティの否定、強制的な養子縁組といった暴力が続いている」と証言している(朝日新聞24年2月24日付)。占領されれば、日本人も同様の憂き目に遭う。憲法守って国滅ぶとはこういう状態を指すのである。
平和憲法の幻想捨て国を守ろう
露のウクライナ侵略戦争は、「平和憲法」と称される現行憲法の幻想を白日のもとにさらした。「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」(前文)、「平和主義」(9条)をいくら唱えても、野蛮な国家指導者の心次第で「平和」はいとも簡単に打ち破られるのである。この現実を想起しなければならない。単なる「紙の約束」では平和は守れないのである。
ウクライナの教訓を今こそ想起しよう。「戦力がないと守れない」(普段から戦闘力、特に攻撃力を強化しなければ、自国は守れない)「同盟がないと守れない」(NATO加盟国なら侵攻を防げた)「戦わないと助けは来ない」(侵略を受けても自ら血を流して戦わな24い国民を同盟国は本気で守らない)=外交評論家・宮家邦彦氏(産経新聞22年4月7日付)。今こそ憲法9条改正で国民を守ろう。
【思想新聞 5月1日号】辺野古沖転覆事故 共産党は説明責任を果たせ/真・日本共産党実録/文化マルクス主義の群像/朝鮮半島コンフィデンシャル