小異を捨てて改憲へ大同団結せよ

 第2次高市早苗内閣が発足した。国民の負託に応え「強い日本」を創建することを期待したい。保守各党は小異を捨てて大同に就かねばならない。その大同とは憲法を改正し「戦後レジーム」に引導を渡すことだ。もとより現国会下で実現可能な施策については速やかに実現しなければならない。それこそが総選挙で示した民意だ。

「強い日本」創建 今国会で実現せよ

 第1に皇室典範改正である。自民党は公約で「(政府有識者会議提案のうち)安定的な皇位継承のため、『皇族には認められていない養子縁組を可能とし、皇統に属する男系の男子を皇族とする』案を第一優先として、皇室典範の改正を目指す」とした。高市首相は「皇室典範の改正は国家の基本に関わる、先送りできない課題だ。衆参両院議長の下で行われている議論が進展することを期待する」(2月18日、記者会見)と述べている。

 昨秋の自維連立合意書は「男系男子の継承重視し養子縁組導入」と明示、参政党も保守党も同じ見解に立つ。国民民主党も「基本は男系男子」としており、一致して実現可能な案であるはずだ。女性・女系容認は天皇制廃止を目論む共産勢力の思惑を利するもので我々は断じて容認できない。

 第2に安全保障関連文書の改定である。岸田文雄内閣が2022年に「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」の3文書を閣議決定し反撃能力の保有を明記したが、これをさらに深化させねばならない。

 防衛装備移転3原則では輸出対象を「救難・輸送・警戒・監視・掃海」の5類型に限るが、これを撤廃し同盟国との安全保障協力を強化し、もって国内防衛産業の振興を図るべきだ。防衛費増は言うまでもなく、非核三原則の見直しにも着手すべきだ。

 第3にインテリジェンス機能強化とスパイ防止法制定である。高市首相は国家情報局の創設と外国から日本への投資の審査体制を強化する「対日外国投資委員会」を設置するための法案を今国会に提出すると言明している。これも自維連立合意書で明記済みだ。国民民主はスパイ防止を含むインテリジョンス態勢整備推進法制定を唱えており、保守各党は大同できる。

 第4に旧姓の通称使用の法制化である。共産・リベラル勢力は選択的夫婦別姓制を導入し家族解体を目論んでいる。これを許しては安定的な国民基盤が崩壊する。

 自民は夫婦同姓を前提に「旧氏の通称使用法制化」を公約し、維新は「同一戸籍・同一氏の原則維持」で旧姓使用法の整備を促し、参政は「家族が同じ姓を名乗ることは一体感や絆を育む」とし同姓維持、選択的夫婦別姓に反対である。保守勢力では国民民主のみがリベラルに迎合し、選択的夫婦別姓推進を唱えているが論外だ。これも保守団結で今国会での成立が可能である。「日本国国章損壊罪」も同様に速やかに成立させるべきだ。以上は今年中に成し遂げ確固たる国家基盤を造成しなければならない。

 本命は言うまでもなく憲法改正である。もはや改憲は衆議院の総意と言ってよい。そのことは護憲を唱える朝日新聞が2月12日付の1面トップ記事で証明している。すなわち東京大学・谷口将紀研究室と朝日の共同調査で衆院当選者に憲法改正について聞いたところ、「改憲賛成派 当選者の93% 24年衆院選から急増『自衛隊明記』80%」と報じた。

 それによると、各党の賛成派の割合は自民99%、維新100%、国民96%、参政93%、チームみらい73%、中道58%で、共産・れいわ新選組は反対派が100%だった。護憲に凝り固まっているのは共産とれいわで両党の獲得議席は合計5(衆院全議員の1%)にすぎない。もはや護憲左翼政党は国会から消え去ったも同然だ。

 国民世論はどうか。産経新聞の世論調査によれば、高市早苗政権が憲法改正に向けた準備を進めることについて「賛成」が67・1%を占めている。年代別では全ての年代区分で「賛成」が「反対」を上回ったが、特に現役世代で賛成派の比率が高かったという。

第2次高市早苗内閣(官邸ホームページから)

9条の抜本改正で真の独立国になる

 具体的な改憲案として自民は自公連立時代の「自衛隊明記、緊急事態対応、合区解消、教育の私学助成規定」の4項目を掲げているが、自衛隊明記は「現行の9条1項・2項とその解釈を維持し、自衛隊を明記するとともに自衛の措置(自衛権)についても言及すべき」としており護憲の公明党に配慮した妥協の産物にすぎない。

 自維連立合意書においては「(維新の提言『21世紀の国防構想と憲法改正』を踏まえ)憲法9条改正に関する両党の条文起草協議会を設置する」としている。同提言は「憲法9条2項を削除し、集団的⾃衛権⾏使を全⾯的に容認する」としており、維新案が正論と言ってよい。

 国民民主は自衛隊の根拠規定と緊急事態条項に前向きで、参政は軍隊保持の「創憲」、保守は9条改正を唱えている。みらいの安野貴博党首は9条改正について「現実に即したものにすべき」と理解を示している(2月9日、記者会見)。

 衆院憲法審査会長に就いた自民党の古屋圭司氏は「国民の負託に応えられるよう、改憲の国民投票に向けたプロセスをしっかり進めていきたい」(2月20日、会見)と述べている。保守勢力は改憲へ小異を捨てて大同に就かねばならない。

【思想新聞 3月1日号】第2次高市政権スタート 汗と涙で日本の未来を論ずべし/三浦小太郎氏インタビュー/連載「文化マルクス主義の群像」/共産主義定点観測

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で