自民党と日本維新の会、国民民主党、参政党は「国旗損壊処罰法案」を共同で衆議院に提出した。今国会で成立させるべき当たり前の法案だ。国旗は国の象徴で、国民のアイデンティティを表す。現下、たけなわのワールドカップでも各国民は国旗を振り自国チームを応援している。米ニューヨークの国連本部に行けば、加盟国の国旗が翻っている。国旗に敬意を表するのは国際社会の常識で、それを損壊するのは国家・国民への侮辱であり、「罪」に当たる。わが国の国旗のみならず他国の国旗にも敬意を表し、決して損壊させてはならないのである。
同法案は、国旗に対して著しく不快または嫌悪の情を催させる方法で、公然と損壊、除去、汚損した者に対し、2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金を科すとしている。罪に該当するかどうかの判断は、行為の外形、周囲の状況の等を総合的に勘案して判断するとしているほか、表現の自由等に不当に侵害しないように留意しなければならないと定めている。
「何でも自由」の左翼の詭弁許すな
これに対して左翼勢力、ことに共産党や朝日新聞などの左派オールドメディアは「表現の自由に反する」などと反対しているが、「何でも表現の自由」などあり得ない。
こんな事例もある。1996年に大阪府立大学の「お笑い総合研究所」なる学生サークルが公演の宣伝用にヌード写真入りの立て看板をキャンパスに立てたため大学側が風紀を乱し不快感を与えるとして看板を撤去させたが、学生サークルは「憲法が保障する表現の自由の侵害に当たる」として大阪府を相手取って損害賠償訴訟を起こした。むろん学生側の訴えは退けられた。
当然だ。「表現の自由」は民主主義の基礎であるが、「何でもかんでも自由」を正当化するものでは決してない。人々に不快感を与え社会秩序を著しく乱す「表現の自由」は容認されないのである。それにも関らず「表現の自由」を持ち出して同法案に反対するのが反日左翼勢力だ。彼らは日本を陥れるために国旗損壊を企てるつもりなのか。そうであるなら一層、国旗損壊処罰法を制定せねばならない。
想起すべきは、民主国家は罪刑法定主義が基本で、あらかじめ犯罪の構成要件や刑罰を定めておかなければ、いかなる犯罪も取り締まれず「罪」を問えないことだ。その典型はスパイ罪がないからスパイ活動は〝合法〟と見なされ、それでわが国は「スパイ天国」となっている現実だ。反日左翼は「スパイで捕まった事例がない。立法事実が欠如しているからスパイ防止法は不要」といった頓珍漢な主張を繰り返しているが、国旗損壊罪も同様である。「立法事実」がなくても、あらかじめ想定して未然に防止する法整備を行っておくことは理に適っている。今回、国旗損壊処罰法案が国会に上程されながら成立しなければ、反日左翼勢力は大手を振って国旗損壊を企てるだろう。
例えば、日教組である。文部省(当時)は89年の学習指導要綱で国旗掲揚・国歌斉唱の指導徹底を明示したが、日教組は過激な反対闘争を各地で繰り広げ、98年2月には広島県の県立世羅高校の石川敏浩校長自殺事件が起こった。石川校長は連日連夜にわたって「日の丸掲揚・君が代斉唱」をやめるよう執拗に迫られ、自殺に追い込まれたのである。広島県下では70年以降、10人以上の校長や教育関係者が自殺しており、多くの学校で文革のような「人民裁判」が繰り広げられてきた。
日教組は「日の丸・君が代に法的根拠がない」と虚偽の主張をしていた。当時、わが国には国旗国歌法はなかったが、慣習法(1898年制定)で日の丸・君が代は国旗国歌として正式に認められており、船舶法などにも明記されていた。それでも法的根拠がないと言い募っていたのである。
校長自殺事件を契機に悲劇を二度と起こさないために改めて国旗国歌法案が国会で審議され、99年8月に衆参国会議員全体の4分の3以上の圧倒的多数の賛成で同法案が可決、成立した。
ところが、それすらも認めず「反国旗」の行動隊と化したのがオールドメディアである。成立1カ月も経ない同年9月2日、農水省が記者会見場に国旗を設置しようとしたところ、朝日新聞、北海道新聞、共同通信の3社の記者が会見場の入口に立ちはだかって阻止しようと企てる「日の丸阻止騒動」が起こった。
彼らは「日の丸は戦争の象徴で記者会見場に置くのは望ましくない」と共産党ばりの主張を唱えたが、農水省は彼らを〝排除〟し国旗を会場に据え2時間遅れで記者会見を開いた。国旗国歌法が制定されてもこの暴挙だ。
左翼・中国傀儡の反日闘争を封じよ
現在、朝日、北海道、共同、毎日、東京などの左翼メディアは国旗損壊処罰法案に反対の拳をふり挙げている。同法案を成立させなければ、大手を振って「損壊」を企てるだろう。共産党、社民党、れいわ新選組、立憲民主党内左派勢力(日教組出身議員ら)、極左暴力集団、中国の傀儡勢力もまた、大手を振って国旗損壊を企てるだろう。ゆえに今国会で同法案を成立させねばならない。
【思想新聞 7月1日号】米イラン戦争終結覚書 核管理による核兵器保有阻止へ/スパイ防止法制定を目指す宮城県大会/文化マルクス主義の群像/共産主義定点観測