わが国の共産主義勢力のうち国家共産主義(国家権力奪取型)を代表する日本共産党は先の総選挙で「泡沫政党」と化した。すなわち獲得議席は4議席で全議席に占める割合は1%未満(0・8%)、得票数は251万票(得票率4・4%)に落ちた。過去最多議席は1979年総選挙の41議席だったので10分の1、最多得票数は98年参院選の約820万票だったので3分の1にいずれも減じたのである。
これで政界の共産勢力一掃は後ひと押しのところまできた。ところが、法曹界、学会には共産主義勢力が依然として勢力を誇り、日本弱体化を策動しているのである。とりわけ法曹界には「赤い妖怪」が徘徊している。共産党が政党としては「泡沫」になっても民主主義の根幹に関わる司法が侵されている現実は決して看過できない。
改憲反対6団体が共産党と共闘策動
高市早苗首相が憲法改正への強い決意を述べたことを受けて日本共産党機関紙「赤旗」は2月16日付に「憲法9条改悪 国民の運動広げ必ず止めよう」と題する主張を掲げた。その中で「憲法への自衛隊明記は、海外での無制限の武力行使に道を開きます。戦後日本の国の形を、憲法前文や9条に基づく『平和国家』から、『戦争国家』へと作り替えるもの」と断じ、「憲法改悪を止めるため、その狙いを広く伝え、国民的な運動と世論を起こすことが必要」と、〝犬笛〟を吹いたのである。
これに真っ先に応じたのが「改憲問題対策法律家6団体連絡会」(改憲反対法律家6団体)で、翌2月17日に「第51回衆議院議員選挙の結果を受けての法律家6団体アピール」を発表した。
アピールは「高市政権の本質は、『力による世界秩序』をかかげるアメリカに追従し、大軍拡に邁進し、国家情報局や『スパイ防止法』の創設、『防衛装備移転3原則』の5類型の撤廃、そして自民党が党是とする憲法『改正』を実現し、文字通り日本を『戦争する国』にする極めて危険なものである」とし、「平和憲法を破壊し日本を戦争に導く高市政権の動きに断固として反対する」と総選挙での共産党の主張を見事にまでオウム返ししている。中国の大軍拡には一言も触れず、それを抑止しようとする高市政権を誹謗しているのである。まさに中国の第五列を地で行っている。
6団体とは「社会文化法律センター」「自由法曹団」「青年法律家協会弁護士学者合同部会」「日本国際法律家協会」「日本反核法律家協会」「日本民主法律家協会」で、公安筋では「法曹界左翼6団体」と呼ばれている。
社会文化法律センターは旧総評・社会党系で、共同代表理事の海渡雄一氏は福島瑞穂社民党党首の内縁の夫で、極左集団の弁護人を引き受けてきた名うての左翼弁護士である。自由法曹団は共産党がらみの公安・労働事件の弁護や訴訟の代理人を担い、日本国際法律家協会と日本反核法律家協会はその亜流である。
青法協は共産党が暴力闘争路線の挫折後、54年に若手を獲得するために組織したもので、「多くの裁判官がその趣旨に賛同し、同協会に加入した」(左翼弁護士の証言)という恐るべき左翼集団である。73年に長沼ナイキ訴訟一審判決で自衛隊違憲判決を下した福島重雄裁判官がその1人だ。現在では司法修習生や法科大学院生などに触手を伸ばし、「会員数は約2500人、法律家の任意団体としては最も幅広い層が参加」(青法協ホームページ)していると誇り、裁判官の〝隠れ会員〟も少なくないとされる。
日本民主法律家協会は60年安保闘争に加わった弁護士らによって設立された左翼法律家団体で今日なお飽きずに反安保闘争を繰り広げている。こうした法曹界の左翼6団体は常日頃から共産党と連動して日本を貶める運動を展開してきた。
共産党で長年に渡って党国会対策委員長を務めた穀田恵二氏(2024年政界引退、現在は党幹部会委員)のホームページによれば、共産党国会議員団は22年11月、国会(議員会館内)で旧統一教会(世界平和統一家庭連合)問題について6団体と懇談。穀田氏は開催中の臨時国会を「統一協会問題の追及国会と位置づけている」とし、「安保法制反対運動の際も6団体による議員への訪問・訴え、国会論戦の問題点の提示など協力いただいた、いま再び一層の活動が求められている。協力をお願いしたい」と呼びかけ、6団体側の大江京子弁護士は「国民の反対の声が大事だ。法律家にできることは協力していきたい」と応じ、今後も連携していくことを確認している。
法曹界の正常化で「強い日本」創建を
ちなみに「全国霊感商法対策弁護士連絡会」(全国弁連)代表世話人の山口広氏は社会文化法律センターに属し、極左集団の成田闘争第二要塞事件裁判を手掛けたほか、旧社会党幹部がソ連スパイだったと暴露した「レフチェンコ証言」(米国に亡命したKGB元少佐証言=1979年)を巡る本連合と社会党の裁判では社会党側弁護士を務め本連合に敗訴している。
法曹界の「赤い妖怪」の退治と正常化、改憲実現で「強い日本」を創建しなければ国民の暮らしを守れないと心得たい。
【思想新聞 4月1日号】日米首脳会談 対立回避し対中戦略共有確認/真・日本共産党実録/連載「文化マルクス主義の群像」/共産主義定点観測