共産党の廃止イベントと廃刊した関係団体の機関紙誌

「思想新聞」9月15日号から【共産主義定点観測】の記事を紹介します。

「赤旗まつり」もついに終焉?

 いよいよ日本共産党に終わりが近づいている。1970年代、日本民主青年同盟(民青)が22万人、党員が47万人(共に自称)で、民青同盟員のほとんどが共産党員という時代だった。当時、共産党は沢山のイベント開催、多くの機関紙誌を発行し、党のフロント団体でも機関紙など発行していた。
しかし現在、多くのイベントが廃止、機関紙誌も廃刊になり、活動もなくなった。今夏、参院選後に赤旗購読者が大量に減ったという。「赤旗まつり」も2014年の第41回以来開催されていない。共産党の消滅が現実問題となってきた。

 もともと「しんぶん赤旗」には、週1回発行の「赤旗学習・党活動版」があり、全国の党組織の成功の経験談(党員拡大や、赤旗購読を拡大したなど)がタブロイド判8頁に所狭しと掲載され、一部40円、月150円ということもあり、ほとんどの党活動家が購読した。だが随分前に廃刊、今は日刊紙の中面に多少全国の成功談が掲載される程度。

 また、現在は隔週発行で頁数も少ない「民主青年新聞」だが、数十年前は頁数も多く毎週発行され、その他、「民青新聞学習・活動版」、雑誌『青年運動』、さらに『われら高校生』という高校生同盟員向けの新聞も毎週発行され、ほとんどの民青活動家や党員が民青を支援するカンパ目的で購読していた。だが今は、隔週で「民青新聞」が発行され、中に高校生の頁があるだけである。

学生、少年少女組織も壊滅状態

 かつては日本で猛威をふるった「全学連」(全国学生自治会総連合)などの組織も消滅した。民青中央委員一覧から明らかに民青が実質存在しない都道府県も多い。民青が毎年5月ごろに、新同盟員を集めて大規模に開催した「ヤングジャンプ」、毎年夏休みに開催していた何百人もの高校生同盟員や、高校生相談員が集まる全国高校生集会も久しく行われていない。

 数十年前には、民青メンバーが子供たちと遊ぶ、「少年少女団」という名称の組織が全国にあり、『少年少女新聞』が毎週発行された。代々木の共産党本部近くの、共産党と強い関係にある「新日本ビル」内に「少年少女新聞社」があり、赤旗日曜版と同じルートで配達集金され、共産党活動家の親が購読し、子供たちに共産党理解の裾野を広げていた。だが今は、少年少女組織は壊滅状態。20年前までは、共産党が民主団体と規定していて、女性や子供のための団体である新日本婦人の会に「子育て班」があり、多くの子供たちが共産党の影響を受けていたが、現在、新婦人の会は壊滅状態で、政治的なイベントへの動員が中心である。

 共産党は毎年夏、長野県の避暑地のホテルなどを借り切り、2泊3日で「中央特別党学校」を開催し、党幹部が全国から集まった党員に講義をしていたがずいぶん前になくなった。

 またほぼすべての党地区委員会組織の共産党後援会が、お盆の時期に、2泊3日などで親睦旅行を行い、宴会や懇談会、観光をして親睦を深めたが、今はない。代わりに、各地区委員会が、いろいろな時期に親睦旅行を日帰りなどで行う程度だ。

 共産党は以前、全戸配布で日本全国の住居へのチラシ配布を行っていた。共産党は、全戸への共産党チラシの配布を短期間で終了などと誇っていた。今は、物理的に不可能でやっていない。10月21日は「国際反戦デー」であるが以前、青年学生党員を中心に、大規模な集会が開催された。だが今は行われていない。この上、「赤旗まつり」開催がなくなれば、多くの人々が、「共産党の消滅」に同意するのは間違いない。

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