「思想新聞」12月1日号から【共産主義定点観測】の記事を紹介します。
全国の日本共産党の活動家が、自民党から「スクープ」を取ろうと、強引な「スパイ」工作を繰り広げている。共産党中央委員会は、「衆院選で自民党と公明党与党を過半数割れにしたのは、共産党の《スクープ》である」と大宣伝し、党員に「自民党の機密情報」を入手することを扇動している。大企業役員、管理職公務員、地主、株主、金持ちなど、現在の「日本の支配階級の利益を自民党が代表する」と考える。科学的社会主義イデオロギーに従い、自民党政治を終わらせるのが労働者階級の歴史的使命なる信念に従い、犯罪や暴力まがい、脅しの手法で、工作を繰り広げるのだ。時には、若い女性を道具とする「くノ一」手法で、男性国会議員らに工作を仕掛ける。
自民党国会議員の政治資金パーティに強引に潜入
共産党がよく使う手口は例えば、自民党国会議員の政治資金パーティなどに会費を支払わずに「若い女性がいると華やかだから」などと言い寄り、議員の許可を取ったなどと強引に潜入するという。普段から男性自民党幹部の手を握るなど工作をしかける。ひとたび会場に入ると、共産党中央委に内情、講演会内容などを打電。防衛関連の内容で批判的な言動やヤジを飛ばす。さらに、年配女性の共産党員が会費を払わず入場しようとし断られても、「参加者に配布物を」などと騒いだり、不審な女性に名前や所属を問うと、すぐ「セクハラ」「ストーカー」とか大騒ぎする。だが入場資格なき者に身分所属を問うのは正当な行為で、女性工作員対策が必要である。
また自民党国会議員が政策研究会などで使用するホテルには、ベテラン共産党員がやってくる。女性党員に会場潜入させ、年配の女性党員が、「年齢差別するの? 若い女性は無料で会場に入れ、年配女性は入れないの?」とかみつく。さらに男性幹部工作員がホテルのスタッフや参加者など手当たり次第に話しかけ、過去の自民党議員のイベント情報を得ようとする。
そもそも、約25万人党員のほとんどは「共産党は良いことをする党」だと信じている。そのうち数万人は活動家で、青年時代から熱心に共産党の活動をして、週に1回の支部会議で党幹部声明などを学習、長文の大会・中央委員会総会決議など発表と同時に「読了」、上級機関に報告。入党許可後は、新入党者教育、初級党学校、さらに中級党学校、上級党学校などの受講が奨励され講師資格試験も奨励。党の指定文献学習は、党員の義務。国会議員と地方議員、一部の活動家など、党のため献身する者が数千人の政治団体と違い、共産党は「数万人の部隊を有する政党」で、党のために自民党の情報を収集するのだ。
工作員らが狙うのは「スマホの中身」
さらに日本民主青年同盟(民青)、特に女子高生同盟員にも要注意だ。民青は共産党を「相談相手」とし、選挙の際に「共産党躍進のため奮闘する決議」をあげようという組織だ。高校生同盟員の多くは中3の15歳で加盟する共産党活動家の「二世」が多い。「自民党の大物が地域に来る」など党に報告し、時にはセクハラもデッチ上げる。
工作員らが狙うのは「スマホの中身」だ。自民党議員を尾行し、重要情報が表示されるスマホ画面の盗撮も狙う。実際、自民党議員の後方で、工作員らしき不審者がスマホのカメラを構えているのが目撃されている。こうした指揮を執るのは、「党中央委員会第二事務室」で、共産党公式サイトでも存在が確認できる。党の防衛をする一方、国民の「監視」も行う。逮捕されそうになったら目つぶしをして逃げろとか、名札などの簡単な偽造法、尾行方法などのマニュアルを第二事務室が作成しているのだ。
共産党が秘密組織であるのは、電話で話す時も常に盗聴に注意し「暗号」で話したりと、何十年も前から徹底教育している点だ。特にベテラン党員は警察以上にセキュリティにうるさい。また共産党の政治資金収支報告書は、革命活動家を隠す、個人情報などが隠蔽された、デタラメ報告書と言えるものである。
例えば、東京都杉並地区委員会では、令和4年度の約2600万円の寄付のうち、約1400万円の寄付金の寄付者名が不記載で、記載されたのは101人だけ。これは役所や会社で働く「活動家党員」の名前を隠蔽するためだ。5万円以上の寄付者については名前などを公表しなければならず、法的処罰の対象だ。国会などで共産党のこうした問題を厳しく追及すべきである。