日本共産党/専従職員の給料の遅配・欠配が深刻化

 「思想新聞」7月15日号から連載【共産主義「定点観測」】の記事を紹介します。崩壊が続く共産党の現状をレポートしています。

 今や、「日本共産党の崩壊」が止まらない。共産党で働く人、「専従革命家」と言われている人たち、党職員の給料の遅配・欠配が深刻化する一方なのだ。これでは、来年1月の党大会で、日本全国の地区委員会の統廃合、専従職員のいない無人事務所を大幅に増加させることなど、決定せざる得ない。状況次第では「解党宣言」も視野に入る。

「専従者」が生活していけない

 専従職員の給料の遅配・欠配とは何を意味するのか、わかりやすく解説してみよう。

 共産党の職員の給料は、中央委員会・都道府県委員会・全国の地区委員会が払っている。中央委員会が下部組織の専従者の給料を援助することはない。組織がない地域や自治体に転居し、党活動家が次回の地方選挙で当選をめざすような場合にのみ、援助するくらいだ。

 多くの地区委員会や地方の県委員会などで、専従への給料、1月4万円、2月5万円、3月3万円…、6月7月のボーナス時に、遅配の給料とボーナス2カ月分を合わせ100万円とかが渡されるのが通常であった。多くの党職員は、民青(日本民主青年同盟)の地区幹部などを経験している。そのため、そんな給料の渡され方に慣れており、毎年、各月は数万円しか渡されず、7月と12月のボーナス月に100万円以上という渡され方に慣れている。ちなみに、共産党内部では、ボーナス時の寄付金集めを、「カンパ闘争」などと呼び、それぞれの幹部、支部が目標額を相談の上で決定し、集中してカンパ集めに取り組む。支部は、地区常任委員会から、高めの目標の設定を求められ、カンパ集めのために走り回るのが普通である。

 だが、そうしたことは、もうできなくなった。党員の高齢化で、退職者党員が増え、ボーナス時に多額の寄付ができる党員が減少しているからだ。カンパもできず、毎月党費1000円と「しんぶん赤旗」代などの5000円を払うのが精いっぱいの党員が増えた。これでは、専従者が生活していけないため、専従者を減らし、また、青年に専従を勧めづらくなり、共産党は未来が「お先真っ暗」なのだ。

議員も「将来が見えない不安定な職業」に

 もう一つ、大きな問題を抱えるのが、独身専従者の増加だ。数十年前は、党職員に男性が多く、妻帯者も多かった。妻は、民医連の看護師や役所の保育士などが定番。夫の給料の遅配が続いても、妻の高収入と、党員の支援で、それなりの生活を享受できた。しかし今では、党職員は、給料の遅配が続くと妻の収入だけが頼みで、恋人がアルバイターなら毎月の家賃なども滞り、交際も続かない。深刻な問題となっているのだ。

 ただ、議員になれば、自治体からきちんと給料がもらえて、若い党員に人気だったが、今回の統一地方選挙では大量に落選し、「将来が見えない不安定な職業」になった。

 日本共産党からすれば、基幹幹部の方が、議員より重要だ。共産党の活動である、党建設、中央の方針の徹底、赤旗早朝配達員の手配、支部会議が開かれていない支部の会議開催支援など、すべて基幹幹部の仕事であり、議員は基本的に関与しない。基幹幹部とは、地区委員会の専従者がほとんどなのだ。

 来年1月、党全国大会が開催され、都道府県委員会、さらに地区委員会が開催され、再来年1月までの役員体制、専従体制などが決定する。共産党地方組織の幹部の中には、もう、組織を維持できず、「解党宣言」を出した方がよいのでは、との声も出てくるだろう。  

【思想新聞月7月15日号】ワグネルの反乱 プーチンの権威失墜/真・日本共産党実録

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