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「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」 …続きを読む

今年3月11日で、東日本大震災から6年を迎えた。復興はまだ途上である。それだけでなく、大きな課題を残したままである。 …続きを読む

わが国の出生数が昨年、100万人の大台を割り込んだ。出生数の100万人割れは統計を開始した1899年以来初めてのことだ。 …続きを読む

憲法改正論議を進めるうえで、まず知っておくべきは「占領憲法無効論」である。 …続きを読む

韓国で左派政権が誕生した。文新大統領は10日正午に国会で就任宣誓し、同日夜には米国トランプ大統領と電話会談し、…続きを読む

韓国で文在寅大統領が誕生した。通常の就任は投開票から約2か月後であるが、朴槿恵前大統領が罷免されているため、投開票の翌日に就任式という異例の事態となった。…続きを読む

朴槿恵前大統領罷免を受けての選挙は文在寅氏の圧勝となった。勝因は、崔順実氏の国政介入問題に端を発した朴槿恵政権、保守勢力への厳しい批判と …続きを読む

トランプ大統領の対中政策が表面的には180度変った。就任前の電話会談では、台湾の蔡英文総統を「プレジデント」と呼び、一つの中国論を拒否していた。 …続きを読む

在韓米軍のTHAAD(高高度地域防衛ミサイルシステム)の運用が開始された。 …続きを読む

アジア開発銀行の第50回年次総会が5月4日から横浜で開催され、日本銀行の黒田東彦総裁や麻生太郎財務相らが参加する。 …続きを読む

海上自衛隊で最大の護衛艦「いずも」が5月1日、「米艦防護」の任務に向けて横須賀港を出発した。 …続きを読む

9条改正論議を巻き起こせ

2017年5月15日

思想新聞5月15日号に掲載されている主張を紹介する。

安倍晋三首相は憲法記念日の5月3日、「2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」と初めて目標時期を明らかにし、具体的な改正項目として9条を挙げ、新たに自衛隊を明記する条文を加える案を提示し、「自衛隊の存在を憲法上にしっかりと位置付けるべきだ」と強調した。
 わが国を取り巻く安全保障環境は、中国の軍拡や北朝鮮の核ミサイル開発で明らかなように一段と厳しさを増している。
 それにも関わらず、国会の憲法審査会は与野党対立をきらって9条論議から逃避してきた。安倍首相の提起は”惰眠国会″に一石を投じた。これを契機に9条改正論議を巻き起こしていくべきだ。
 安倍首相は「『自衛隊は違憲かもしれないれども、何かあれば命を張って守ってくれ』というのはあまりにも無責任だ」とし、現行9条に新たに自衛隊の存在を明記する条項を加え、違憲論の生まれる余地をなくしたいと述べている。
 これは自民党の改憲草案になかったもので、公明党が唱える現行憲法に新たな条項を加える「加憲」の考えに近い。「9条加憲」は、与党を組む公明党の積極的支持を期待したものだろう。
 自衛隊の存在を憲法に明記することに反対する国民はほとんどいない。内閣府の調査では自衛隊に「良い印象」を抱いている人は92・2%に上り(2015年1月)、国民から支持されている。自衛隊の存在は国民に定着している。

諸悪の根源である9条2項こそ葬れ

自衛隊をめぐる違憲・合憲論争はすでに決着がついている。9条1項は「国際紛争を解決する手段」として戦争を放棄するとうたっているが、これは「戦争放棄に関する条約」(1928年)の条文を踏襲したもので、「戦争放棄」は「侵略戦争」と解釈され「自衛戦争」を含まないというのが国際法上の見解だ。
 これまで何度か違憲訴訟が起こされたが、最高裁は1959年12月、「9条によりわが国が主権国として持つ固有の自衛権は何ら否定されたものではなく、憲法の平和主義は決して無防備無抵抗を定めたものではない」とし、「9条1項で永久に放棄することを定めたのは、いわゆる侵略戦争である」として、自衛隊合憲判決を下している。
 問題は9条2項である。憲法学者や一部野党には2項の「戦力不保持」「交戦権否定」を文字通りに解釈し、自衛隊を違憲とする考えが根強くあるからだ。1976年に札幌地裁の福島重雄裁判長は、自衛権は認められるとしたが、憲法が「戦力」を否定しているのだから、戦力でない手段の自衛権にすぎないとし、「警察力や群民蜂起」などで自衛権を行使すべきとして自衛隊違憲判決を下した。
 呆れた判決だった。これでは重武装する侵略軍になすすべがなく、自衛権として全く役に立たない。空想的平和主義の極みで、国民をホロコースト(大量虐殺)にさらすだけだ。上告審で否定されたのは言うまでもない。
 ところが、こうした違憲論は今日にも残り、先の安保法制をめぐる国会論議でも繰り返された。個別的自衛権は認めても、集団的自衛権は違憲である、ミサイル攻撃を防ぐ敵基地攻撃能力は自衛力から逸脱するので違憲である、あるいは「専守防衛」を堅持せよ、といった主張が2項の「戦力不保持」を根拠になされている。
 また2項の「交戦権否定」も国際社会ではあらぬ誤解をもたらす悪条項である。交戦権はあらゆる軍事組織が遵守すべき義務を明文化したものであるからだ。
 例えば、軍人と文民、軍事目標と民用物を区別せずに行う無差別攻撃を禁止し、非戦闘員に危害を加えれば戦争犯罪に問い、降伏者には暴力や脅迫を加えず人道的に取り扱わなければならない。そんな規定が交戦権だ。だから放棄するのは非人道の極みだ。野蛮国家とされるばかりか、自衛官はもとより国民の生命も守れなくなる。
 これに対して安倍首相は現行9条を残したまま、新たに自衛隊の存在を明記する条項を加え、違憲論の生まれる余地をなくしたいとしている。だが、それだけでは不十分だ。2項を残したまま自衛隊を憲法に明記しても、違憲論議が蒸し返されるのは目に見えている。

国防の明示こそ憲法に不可欠だ

そもそも9条は第2章「戦争の放棄」にあるが、この章立ては国の最高法規である憲法としてはきわめて不自然だ。いずれの国でも政府の第一義的な使命は国民の生命と財産を守ることで本来、「安全保障」や「国防」、あるいは「国際平和と安全保障」とすべきものだ。
 国の守りを言わずに、いきなり「戦争の放棄」としているので、「降伏条項」と指摘されてきた。敗戦国のドイツやイタリアにも「戦争の放棄」があるが、その一方で「国防」を明示している。国連憲章は加盟国が軍隊を保有することを前提に集団安全保障もしくは個別的・集団的自衛権をもって平和を維持するよう求めている。
 したがって9条改正のポイントは国際社会に通用する軍隊の保有を明示することだ。2020年の目標設定は評価されてよい。9条改正世論を巻き起こしていこう。

500号記念『世界思想 6月号』編集部だより
緊迫する朝鮮半島と日本の役割

2017年5月14日

世界思想6月号

朝鮮半島が緊迫している。北朝鮮は4月16日東部・新浦から、29日には西部・北倉からミサイルを発射し、いずれも失敗した。米国が怖れているのは核弾頭を備えた射程1万キロを超える長距離弾道ミサイル(ICBM)だ。その開発の最終段階とみたら北朝鮮を攻撃する可能性も高くなる。
 米国が攻撃する場合、金正恩委員長1人の命を狙う「斬首作戦」か、核関連施設や核弾頭・ミサイルの保管基地、発射基地等の破壊を目指したものが想定される。問題は北朝鮮が移動式ミサイルを保持していることであろう。イラク戦争の際、米軍が破壊したイラク軍の移動式ミサイルは55%に過ぎなかった。北朝鮮は残ったミサイルに核もしくは生物化学兵器を積んで日本及び韓国を攻撃するであろう。また南北の軍事境界線近くに配置された長距離砲でソウルが攻撃されればソウルは「火の海」となる。

北朝鮮は去る4月11日、最高人民会議を開催したが、19年ぶりの外交委員会の復活を決めただけで終わった。委員長には前外務大臣で現党副委員長の李沫墉(リスヨン)氏が就任した。彼は、金正恩委員長が中学・高校とスイス留学していた間、北朝鮮の大使としてスイスに滞在し、正恩氏の面倒を見ていた、いわば最側近の一人である。外交に力を入れるとのシグナルではないか。
 では、どこの国との外交交渉をメインに考えているのだろうか。米国だと単純に考えることもできるが…。4月11日から22日までの12日間、北朝鮮は海外メディアの取材を許可した。日本取材団は、咸鏡南道成興(ハムン)に招待され、そこで19日、数十年前に北朝鮮に渡った日本人妻6人の記者会見に立ち会った。北朝鮮は、最初から綿密に計画して行ったに違いない。
 日本人拉致問題が膠着状態にある今、すべて亡くなったと公式的に発言しているだけに、その人々を記者会見させるわけにはいかない。北朝鮮としての苦肉の策ではないか。こうして考えると、北朝鮮の本音は、日本と先ず交渉したいのではないか、そして米国との橋渡しを日本にと考えているのではないか。
 もしかしたら、2月12日、安倍晋三首相とトランプ米大統領の会談中に、ミサイル発射をしたのは、「故意」(日本向け)に行ったのではないかとの推察もできる。

米国は1994年の危機の際、カーター元大統領を派遣し事態を打開して軽水炉支援に踏み切ったが、その後北朝鮮は協定を破り核開発を始めた。米国は北朝鮮を全く信じていない。従って、最終的解決は西側主導の南北統一しか考えられないのではないか。しかし南北の経済格差が大きすぎて韓国国民の大半はそれを欲していないし、「北の面子」をつぶすことにもなる。
 更には西側主導の統一に中国は軍事行動にでるのではないか。中国をトランプ政権が抑え得るか。そして最後に残るのは韓国次期政権の外交政策であろう。諸々の厳しい課題を軍事衝突することなく超えれるかどうか、事態は最終的局面を迎えつつある。

韓国・文在寅政権の外交を読む

2017年5月13日

韓国で左派政権が誕生した。文新大統領は10日正午に国会で就任宣誓し、同日夜には米国トランプ大統領と電話会談し、米韓同盟の重要性を再確認するとともに、早急に高官級の代表団の相互派遣及び首脳会談を行うことで一致した。
  11日には中国習近平主席と電話で40分会談。THAAD(高高度地域防衛ミサイルシステム)配備を巡り、中国に代表団を派遣することを伝えた。その後、安倍晋三総理と25分電話会談した。

文氏は平壌訪問の意向も表明しており、いわば話し合い重視の全方位外交の色彩が濃厚である。しかし、仮に平壌を訪問して金正恩委員長と会談したり、開城工業団地の再開を決定したらトランプ氏はどう出るだろうか。北朝鮮に核放棄させるとの強い意志で軍事的経済的に圧力を強めているのに、当の韓国は一体何を考えているのだと怒り、恐らく米韓自由貿易協定を破棄してくるであろう。
  また中国の圧力に屈して在韓米軍のTHAAD導入を見直したら、同じく米国は激怒するであろう。中国にしても、THAAD問題であまりやり過ぎると、米国から通商政策・為替政策の見直しを迫られるだろう。習氏が最も恐れることである。

さらに日本との慰安婦合意を破棄したら、北朝鮮包囲に最も必要な日韓両国の協力体制を崩したということで、米国はよく思わないであろう。まして、安倍総理は各国首脳の中で最も親密な信頼関係をトランプ氏と結んでいる事実がある。トランプ氏が習氏との会談中に行ったシリアへの巡航ミサイル攻撃が効いている。
  全方位外交は不可能なのである。韓国新政権は米国との関係に7~8割の力を投入しなければならない。文氏がもし上述した力学関係を読めなかったら、今でも大変な韓国経済が落ち込み、民衆の不満は新政権に向かうであろう。

文氏支持者は「経済成長」最重視、当面はバランス外交か

2017年5月12日

韓国で文在寅大統領が誕生した。通常の就任は投開票から約2か月後であるが、朴槿恵前大統領が罷免されているため、投開票の翌日に就任式という異例の事態となった。
  文氏はこれまで、北朝鮮への融和的姿勢、あるいは反日的な発言を繰り返してきた。北朝鮮に核ミサイル開発を放棄させるには、日米韓の結束、さらには中国をも巻き込んだ強力な制裁が必要だ。文政権が日米とは歩調を合わせず、制裁の抜け穴となれば北朝鮮を利するのみだ。文政権は一体、どのような外交・安全保障政策を採るのであろうか。

このことを理解するために、今回の選挙結果を分析してみる。
  まずは選挙結果である。文氏の得票率は41・08%、敗北した洪準杓氏は24・03%、安哲秀が21・41%であった。
  また、投開票1週間前に行われた朝鮮日報による世論調査では、文氏の支持層が重視した政策は、①経済成長(27・8%)、②雇用創出(21・6%)で、統一・外交・安保(9・1%)は5番目であった。これに対して洪氏の支持層では、①統一・外交・安保(45・1%)、②経済成長(29・0%)、安氏の支持層では①経済成長(35・6%)、②雇用創出(16・4%)、③統一・外交・安保(14・9%)となった。
  また文氏の支持率は、経済不況の影響を強く受ける20~50代の層で高く、北朝鮮の脅威や安全保障に関心が高い60代以上の層では、2位の洪氏の半分程度であった。
  つまり文氏の主な支持層は、生活苦にあえぎ、未来を見通せない若者層、そして中年層だったのである。彼らは同時に、朴氏の有人の崔順実氏が莫大な利益を得たことに対して、極めて強い反発心を持っている。彼らの朴氏への反発、そして厳しい経済状況に対する批判が、選挙戦における文氏支持の原動力となったのである。

一方、洪氏と安氏の主な支持層は、文氏の対北融和政策では北朝鮮の核開発の脅威が増してしまうという危機感を抱く保守の高齢層であった。洪氏と安氏の票を足すと文氏を上回ったが、候補者の統一に失敗したこともあり、敗北した。
  いずれにせよ文氏は、「韓国経済の復興」という難しい宿題を課されて出発した。もし北朝鮮情勢が極度に不安定化したり、日米中との関係が極度に悪化すれば、経済成長はまず果たせない。おそらく文氏は当面は、北は刺激せず、米中双方に亀裂を作らないような、バランス外交を展開するのではないだろうか。
  ただし利害の異なる国家の狭間でバランスをとることは容易ではない。また経済成長に失敗すれば、支持を得るために極端な親北・反日政策を採るという可能性もある。日本としては、文政権の動向を慎重に見極めつつ、対北包囲網を維持・強化する方向に導くべきであろう。

文在寅政権が東アジアの混乱要因に

2017年5月11日

朴槿恵前大統領罷免を受けての選挙は文在寅氏の圧勝となった。勝因は、崔順実氏の国政介入問題に端を発した朴槿恵政権、保守勢力への厳しい批判と「反文在寅」候補一本化ができなかったことである。 
 「韓国リアルメーター」が5月1、2日実施した世論調査では、「何を基準に投票するのか」との質問で、「積弊の清算、改革の意志」が27・5%で、外交・安全保障より関心が高かった。
  この結果は、対北朝鮮認識をめぐる世代間ギャップが生み出したものだ。文氏を支持した若者層は、崔順実の国政介入事件で改めて明らかになった韓国社会の不平等是正が最大の問題と見たのだ。彼らは文氏が掲げる経済改革と「公共部門で81万人雇用」提言に飛びついた。

選挙戦において文氏は、南北対話を強調し「(金正恩委員長と)核問題解決のために会わなければならない」と述べている。そして金剛山観光の再開や開城公団の再開と拡大を強調した。さらに在韓米軍のTHAAD(高高度地域防衛ミサイルシステム)配備は、次の政権が決めるべきと明言し、著書には「米国にノーと言える外交が必要」とある。
  文氏は、李・朴政権に対し「安保も無能だった」と切り捨て、「廬武鉉政権では、南北間に軍事的衝突がたったの一度もなかった」と述べている。しかし、この認識は明らかに間違いだ。廬武鉉政権時代には、開城工業団地などを通じた経済協力の下、北朝鮮が核・ミサイル開発を続け、2006年には初の核実験を強行したのだ。廬武鉉政権時代の南北融和は、経済支援というカネで買った「かりそめの平和」に過ぎない。
  国際社会は今、国連安保理決議に基づいて北朝鮮の核・ミサイル開発資金を断とうとしている。朴槿恵前大統領が開城工業団地の操業を停止したのも、北朝鮮に外貨が流れて開発資金に使用されないようにするためだ。文氏の言う「再開と拡大」は、各国の努力を無にすることになる。

文氏は、「慰安婦合意」について日本政府に再交渉を求めている。もちろん安倍政権は応じない構えである。昨年締結されたGSOMIA(軍事情報包括保護協定)の有効期間は一年間。片方の政府が終了の意志を表示しなければ毎年自動的に延長されるが、韓国内では延長への反対論は根強い。「効用を検討後、延長の可否を決定」するとしており、協定終了に含みを残す。
  与党は議会で過半数に届かない。混乱は必至だ。掲げた外交・安保の公約を無理やり通せば、日韓米の連携は完全に破たんする。それを望んでいるのは中国であり、北朝鮮であることを知るべきだ。日米の連携しかこの困難を越える方法がない。

韓半島問題〜危機的状況を乗り越えるか〜

2017年5月8日

会員専用動画「情報パック」5月号を更新いたしました。
今月号のテーマは、「韓半島問題〜危機的状況を乗り越えるか〜」と題し、太田洪量会長が、「日本共産党[憲法]」と題し、渡邊芳雄副会長が論説します。
 上部のメニュー「情報パック」から入り、ご覧下さい。
 なお、会員専用のため、IDとパスワードが必要です。

トランプ大統領の対中政策

2017年5月7日

トランプ大統領の対中政策が表面的には180度変った。就任前の電話会談では、台湾の蔡英文総統を「プレジデント」と呼び、一つの中国論を拒否していた。しかし中国の習近平主席との会談後、「(彼と)個人的に良い関係を築いた。(北朝鮮問題を念頭に)今は彼の邪魔になることをしたくない」と語っている。
  総合的に勘案すると、北京に多少の時間を与え、もし効果的な北朝鮮への制裁をなさなかったら、米国は単独でも北朝鮮の核の脅威を取り除くとの腹であろう。
  では中国が北朝鮮になし得る有効な制裁とは何か。中国は北に年間50万トンの石油を輸出している。これを停止したら、北は3ヶ月で麻痺状態になる。もう一つは金融制裁である。

国連の専門家会議は中国企業や銀行が国連の対北制裁に違反している報告書をまとめた。昨年、中国銀行シンガポール支店が北朝鮮の複数の団体向けに605件の決済を処理していた事実が指摘されたが、中国はこの報告書の公表を阻止した。かつて2005年、米国はマカオにある銀行「バンコ・デルタ・アジア」が北の資金洗浄に使われているとして締め上げ、北が悲鳴をあげたことがある。

トランプ政権の対中政策でもう一つ気になることがある。トランプ氏は、「中国が米国を助け、(北朝鮮の核)問題を解決できるようなら、米国にとって多少良くない通商合意を(中国と)結ぶ価値はある」と発言した。「大変節」である。これに対し、ロス米商務長官は「米国は通商問題で中国に譲歩することはない」と軌道修正した。
  トランプ政権は次期駐中国米大使に習近平主席と数十年にわたり親交があるブランスタッド・アイオワ州知事を指名した。その人事を承認するかどうかの上院外交委員会の公聴会で同氏は、「中国に北朝鮮への影響力を一層強く行使していくよう求める。人権や自由等、米国の価値を代弁していく。中国軍による南シナ海の軍事拠点化は、航行の自由を侵している」と強調はしたが…。
  トランプ氏が、北朝鮮の数万倍の巨大な敵が中国であるとの認識があるかどうか、北の問題解決は中国問題解決の導火線との考えがあるかどうか、今後の行方を観るポイントである。

THAAD運用開始、経費はどうなる?

2017年5月6日

在韓米軍のTHAAD(高高度地域防衛ミサイルシステム)の運用が開始された。韓国国防省報道官は5月2日、定例記者会見で「現在配置された装備を活用し、北朝鮮の核ミサイル脅威に対する初期能力を発揮できる状態だ」と述べた。配備場所は慶尚北道星州郡で発射台は2基である。最終的には発射台を6基、迎撃用ミサイル48発を配備する計画である。

ところが経費負担をめぐって韓国内に混乱と米国への反発が一時広がった。配備は4月26日に米韓の合意に基づいて行われたが、機材搬入後にトランプ大統領やマクマスター米大統領補佐官らによるTHAADの費用負担の要求や再交渉発言が伝えられたからである。トランプ政権による韓国大統領選挙への牽制との見方さえ登場した。切っ掛けは、4月27日にトランプ大統領がロイターとのインタビューで「経費は韓国が負担すべきと語った」ことにある。
  しかし韓国政府は30日、マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)と金寛鎮国家安全保障室長が電話会談し、米国が費用10億ドルを負担することを再確認したことを明らかにした。マクマスター補佐官は電話で、大統領の発言について、同盟国の防衛費の負担配分に関する米世論を踏まえた一般論を語っただけだと説明したという。

THAAD配備の経緯について再確認しておきたい。きっかけは2014年3月、北朝鮮がノドンを高く打ち上げ、距離を縮める(ロフテッド軌道)試射を実施したことだった。韓国内が標的になり、かつ落下速度が速く、現在配備されているパトリオット(P3C)では迎撃できない。その後、同年6月に在韓米軍が米国防総省に新たな脅威に対応できるTHAAD配備を要求している。THAADは高高度の40~150kmで迎撃でき、超高速の落下速度にも適応できる能力を持っている。
  配備地として当初は平沢(ピョンテク、ソウルの近く)が候補地として挙がった。しかし物資や増援軍の集結地となる倭館(ウェグァン)基地の防衛も重視することとなり、近くの星州郡の用地に決まったのである。
  当初は年末までの配備で合意していたが、北朝鮮の脅威の進展状況や、韓国大統領選で配備に慎重な候補が優勢と見られていることから大幅に前倒しとなった。年内に追加配備が行われ、4基を加えて6基とする計画である。

ADB総会にAIIB総裁も参加

2017年5月5日

アジア開発銀行(ADB)の第50回年次総会が5月4日から横浜で開催され、日本銀行の黒田東彦(はるひこ)総裁や麻生太郎財務相らが参加する。
  ADBは、1966年に設立された日米が主導する国際金融機関であり、本部はフィリピンのマニラに置かれている。道路や発電所といったインフラ整備の際に低金利で融資し、途上国の経済発展を促す役割を果たしてきた。2016年の新規融資額は約175億ドルである。
  これまでADBは、インフラ整備のための融資にとどまらず、技術面での支援や環境への配慮なども含め、相手国と一緒に開発プロジェクトを進めてきた。また、1997年のアジア通貨危機の際、緊急の資金供給を世界銀行や日本などと共に行い「崩壊」の危機を回避している。

AIIB(アジアインフラ投資銀行)は2015年12月に中国主導で設立された。アジア各国には大量の資金需要があり、供給不足を補って途上国の経済開発を援助しようという趣旨である。しかし、「米国の金融覇権への挑戦」として設立されたという一面を持っている。今年の3月、カナダや香港など13ヵ国・地域の新規加入を認め、加入国は計70ヵ国となりADBの67ヵ国を超えている。
  田中直毅氏(国際公共政策研究センター理事長)は、AIIBがその設立目的を達成するための要件として、以下の内容を挙げている(15年9月14日)。

1)世界経済の成長への中国の寄与率が3割程度はある。
2)海外投資の継続を支える、輸出増などを通じた外資取得能力に疑問の余地がない。
3)人民元の為替相場が強含みで、為替取引の自由化に踏み出しても中国の内部からの資金流出に脅かされることはない。
4)経済制度の持続性を支えるマネジメント人材を海外に配しても、国内面において人材払拭の恐れはない。
5)制度の受益者を海外において増大させることができる。

中国の現状は、これらの条件を満たしていない。成長率の鈍化、貿易黒字の減少、著しい資金流出、海外投資先でのトラブルなどが明らかになっている。
  AIIBは今、資金不足と未熟な投資ノウハウで行き詰まっている。それでもいくつかのプロジェクト(パキスタンでの道路建設など)が進んでいるが、ADB(アジア開発銀行)との共同融資の形をとっているのだ。
  ADB総会にAIIB総裁・金立群氏も参加する。AIIBはその覇権的思惑を捨てるべきだ。そして、中国の出資金の割合を大幅に減らし、中国の思惑通りに人事や融資等の決定がなされないように、また本部の所在地を第三国に移転するなどの規約の改正を検討すべきである。その上でADB主導の協力関係を構築、発展させて途上国支援と世界経済の発展に寄与すべきである。

自衛隊が米軍艦守る「米艦防護」、抑止力強化を世界に示す

2017年5月4日

海上自衛隊で最大の護衛艦「いずも」が5月1日、「米艦防護」の任務に向けて横須賀港を出発した。「米艦防護」とは、昨年3月に施行された安全保障関連法で可能になったもので、自衛隊史上今回が初めての任務となる。
  具体的には、米軍等が「日本の防衛に資する活動」を行い、かつ他国に攻撃された際に、平時であっても自衛隊が武器を使用して防護できるというものである。ただし武器使用は相手の武器使用に応じた最低限のものとされ、本格的な武力行使ではない。

皆さんもご存知の通り、自衛隊の行動は憲法9条によって、あるいは専守防衛という方針によって厳しく制限されている。そのため、他国が日本を攻撃するのを思いとどまらせるためには、つまり抑止力を働かせるには、自衛隊の力だけでは不十分である。
  抑止力を高めるには、日米同盟の効果、すなわち米軍による攻撃力が必要だ。このことは、防衛白書にも次のようにはっきりと書かれている。
  「日米両国が協力してわが国に対する武力攻撃などに対処するにあたっては、米軍は主としていわゆる「矛」としての打撃力の役割を担っている」
  米軍は世界で最強の実力をもつ軍隊である。その米軍が日本を守ってくれるというのであるから、これほど心強いことはない。

しかしここには問題もあった。それは米軍が攻撃を受けても、自衛隊が守ることはできなかったということだ。たとえ日本を守るための活動の際であってもである。
  いかに米軍と言えども、駐留先の日本で、常に十分な安全を確保しながら活動するのは容易ではない。多くの人員や装備も必要だ。であるから日本にとっては、「米軍がいざという時に、危険を冒してまで守ってくれるのだろうか」と思わざるを得ないような、不安定な状況にあったのである。
  これを可能にしたのが安保法制だ。今回の任務を通して、日米が結束する姿が世界に発信されることであろう。そしてそれは、大きな抑止力となるはずである。
  共産党などの反対勢力は、「安保法制は戦争法だから廃止せよ」と批判している。これは全くのデタラメである。安保法制によって、日本は戦争に巻き込まれるリスクを大きく減らすことになるのである。

対北朝鮮、「本番」はこれからだ

2017年5月3日

橋下徹氏は次のようにツイートした(4月29日)。
 
 「チキンレースは北朝鮮の勝ちだ。政治家はメンツにこだわるべきではない。いったん負けを認めて次を考えるべき」
 
 しかし、日米と中国の対北「行動」はこれからだ。
  3月、4月の2カ月にわたった「歴史的」な米韓合同演習が終了した。恒例の演習ではあったが、北朝鮮の挑発行動がその注目度を上げることとなったのだ。
  背景には、昨年の2度にわたる核実験、さらには新たな脅威段階に達した各種ミサイルの発射である。そして金正男氏の殺害事件によって、金正恩委員長の「異常性」がクローズアップされ、「排除」の必要性認識が広がったことがある。そして、トランプ政権の対応である。

米国務長官ティラーソン氏は、「20年間の北朝鮮政策は失敗」と明言した。20年前と言えば1997年である。当時、「朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)」による、北朝鮮が保有する黒鉛減速型炉と核兵器開発計画を放棄させることを目的とする共同事業(北朝鮮、韓国、中国、米国、日本、ロシア)が進んでいた。しかし、北朝鮮のウラン濃縮疑惑で頓挫。 
  さらに2005年9月の北朝鮮の非核化と平和体制構築のための「6カ国協議合意」も、核保有の承認にこだわる北朝鮮を転換することができずに「失敗」。結局、北朝鮮との協議は時間稼ぎのために過ぎず、あらゆる「合意」はそのふりだけで、隠れて核兵器開発を続行するという、米国の疑念は確信に変わってしまったのである。
  米中首脳会談(4月6、7日)においてのトランプ大統領の発言は、「中国の協力がなければ、米国は単独でも行動する」というものだ。北朝鮮に対する非軍事の制裁において最も強いものは中国による石油供給の制限、中止である。当然、その鍵は中国が握る。

中国のこれまでの姿勢は「北朝鮮の非核化は中国の国益であるが、それよりも安定した北朝鮮のほうがはるかに重要」というもの。この態度を変更させるために、「シリア攻撃」があったとも言えるし、今回の合同訓練における空母打撃群などの動員があったとも言えるのだ。
  北朝鮮は「レッドライン」を越えられない。理由は、米国がレッドラインを設定しないからだ。戦略的に見て、設定することは愚かなことだ。非核化に向かう北朝鮮の行動がなければ、日米主導の圧力は続くのだ。これからが本番だ。「チキンレースは北朝鮮の勝ち」ではない。

韓半島 平和的解決の道

2017年5月2日

国際勝共連合・太田会長は、4月20日(木)、「韓半島 平和的解決の道」と題して、新宿駅前で街頭演説を行った。
 緊迫する韓半島情勢の現状を踏まえ、平和裏に問題を解決する道はあるのか、日本の果たすべき使命について解説した。

テロ等準備罪導入を急げ

2017年5月2日

国際勝共連合・渡辺副会長は、4月20日(木)、「テロ等準備罪導入を急げ」と題して、新宿駅前で街頭演説を行った。
 現在国会にて審議を行っている、この法案の重要性を解説した。

「民間防衛」が喫緊の課題だ

2017年5月1日

思想新聞5月1日号に掲載されている主張を紹介する。

北朝鮮は度重なるミサイル発射に加えて、6回目の核実験を準備しており、朝鮮半島情勢は緊迫の度を高めている。わが国がミサイル攻撃、とりわけ核攻撃を受ければ、どのように国民を守るのか、国民保護法には核攻撃対策は盛り込まれていない。国民保護体制の在り方を根本的に見直すときだ。
 北朝鮮は4月の軍事パレードで7種類の弾道ミサイルを公開し、崔竜海・朝鮮労働党副委員長は「全面戦争には全面戦争で、核戦争には核攻撃戦で対応する」との威嚇する演説を行った。
 3月には金正恩委員長が在日米軍基地を攻撃する軍部隊による4発のミサイル発射実験を指揮したとしている(朝鮮中央通信3月7日)。こうしたことから朝鮮半島有事では北朝鮮による対日ミサイル攻撃が現実味を帯びてきた。

国民保護体制では守りに欠陥生じる

これに対してわが国は1998年8月の北朝鮮ミサイル発射以降、ミサイル防衛(MD)整備を進め、2003年には弾道ミサイル防衛(BMD)システムを導入、海上自衛隊に迎撃ミサイル(SM3)を搭載したイージス艦、航空自衛隊に陸上配備した地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を実戦配備し、2段構えの防衛態勢をとってきた。
 米軍の早期警戒衛星が発射情報を探知すれば、同情報を米軍と共有し、イージス艦からSM3を発射して大気圏外で迎撃し、撃ち漏らした場合、PAC3が着弾する前に迎撃するという構えだ。それでもミサイルが同時発射されれば、撃ち漏らしがあると想定されている。
 こうした際の備えとして04年に国民保護法が制定された。武力攻撃事態や大規模テロの際の住民避難措置など国や地方自治体の役割を定め、国や自治体は「国民保護計画」を策定。ミサイル発射情報を全国瞬時警報システム(Jアラート)で市町村に伝達し、市町村は防災無線などを通じて全住民に知らせ避難させる予定だ。
 だが、問題は多い。第一に、Jアラートによって速やかに情報が伝達できるか、という点だ。ミサイルは数分から10分程度で日本上空に飛来するので情報伝達は一刻を争う。
 民主党政権下の12年4月には米国から発射情報がもたらされ、海外メディアが報じているのに首相官邸対策室は「発射を確認していない」と発表、政府が公表したのは40分以上も過ぎてからだ。
 また防災無線の不備や老朽化で自動速報ができなかった自治体が少なからずあった。04年の新潟豪雨では避難勧告が住民に伝達されなかった地域が続出し、お年寄りを中心に多数の犠牲者を出した苦い教訓があるが、こうした問題が生じないか、自治体は総点検すべきだ。
 第二に、情報伝達後、速やかに避難できるのか、という点だ。保護計画は大都市ではミサイル攻撃に対して直近の屋内施設への避難、過疎地では自家用事による避難、積雪地域では避難経路や交通手段の確保を促がしている。
 だが、国民に協力を要請するだけで、それに応じるかどうかは任意にすぎない。これでは屋内施設に避難せよと言っても誰が従うのか。韓国では空襲警報を鳴らし全市民が避難訓練を行っているが、そうした訓練がなければ、有事に烏合の衆と化すだけだ。
 第三に、NBC(核・化学・生物)兵器への備えがあるのか、という点だ。北朝鮮の核実験やシリア内戦の毒ガス攻撃はNBC兵器の脅威を見せつけたが、国民保護計画はNBC兵器を想定していない。核シェルターやその代用となる地下施設も存在しない。核実験で”死の灰”が日本列島に飛んでくることもあり得るが、これにも無防備だ。
 こうした問題点を克服するには何が必要か。国家・国民ぐるみの体制作りが不可欠だということだ。海外では学校で核攻撃への備えを教育していることも想起しておきたい。
 例えば、「雷光(ピカツ)のあと、遅れて雷音(ゴロゴロ=音速)があるように核爆発の閃光の後、爆風(空気の津波)が襲う。まず目と耳を保護し、伏せる、這いながら、安全スペースに入る」といった教育・訓練だ。わが国でもこうした教育・訓練の導入を考慮すべきだ。

核兵器・化学班を設け有事に備えよ

また有事に際する地域レベルの組織は一般的に「民間防衛組織」と呼ばれ、他国の多くはこうした組織を作って有事のみならず自然災害にも備えている。わが国では大災害の備えとして自主防災組織を奨励しているが、これを民間防衛組織として再編すべきだ。
 現在、組織させている模範的な自主防災組織は、情報班(情報の収集・避難命令の伝達・デマ対策)、消化班(出火防止と見張り・初期消火)、救助班(負傷者の救出活動)、避難誘導班(避難地への安全確保・避難説得・誘導)、生活班(備蓄品の管理・給水・炊き出し)、衛生班(負傷者の応急手当・消毒・仮設トイレの設置)を置き、地域住民はいずれかに属し、大震災に備えている。
 ここに「核兵器・化学兵器班」を新たに設け、そこをNBC兵器対策の国民教育の場としても活用すべきだ。いずれにしてもミサイル攻撃では「発射から10分間」の行動が生死を左右する。国民保護を万全にするために同法改正を含め態勢の再構築を目指すべきだ。

勝共思想講座 疎外論
勝共思想講座 唯物論